"義母ATM、ハワイへ消ゆ" 第2話
孫がまれてからは「教育費に使って」と毎15万円ずつ振り込み、それだけでも5で900万円になる。入学祝い、習い事、の買い替え、検が苦しいと言われたの援助までわせれば、結婚に渡した額は2500万円を超えていた。
私はそれを惜しいとったことはなかった。自分が37働いて貯めたおで、息子夫婦と孫たちがし楽に暮らせるのなら、それも親としての幸せだとっていたからだ。けれど今になって振り返ると、彼らが何かを受け取るたび、私に対する謝の言葉はしずつくなっていた気がする。
「みち子、どうした?」
散歩から戻ってきた夫が、私の顔を見るなりを止めた。私は15の話をすると、夫は最初こそ冗談だとったらしく笑いかけたが、私の表を見てすぐ真顔になった。最まで聞き終える頃には、元を固く結んでいた。
「断ればいい。正は旅館じゃないんだし、君は使用でもない」
その言葉に私は救われながらも、すぐには頷けなかった。親戚ので正也に恥をかかせたくないという気持ちが、まだ私のには残っていた。何より、これまでずっと「族のためなら」といてきた私は、自分から初めてそれを拒むことが怖かったのだ。
「し考えてみるわ」
私はそう答えた。
しかし翌朝、歩美から届いたLINEを見た、その迷いは別のへ変わり始めた。
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翌朝6半、枕元でスマートフォンが何度も震えた。画面をくと歩美から文のメッセージが届いており、冒には「お義母さん、忘れないように詳細を送っておきますね」とかれていた。まるで私がすでに引き受けたことを提にした業務連絡のようだった。
事は15分を朝昼晩、3泊4すべて用すること。晦は黒毛牛、元は伊勢老と鮑をし、朝もパンとコーヒーだけではなくホテルのビュッフェ程度にはしてほしい。酒をむ親戚もいので本酒、ワイン、ビールを切らさず、子供用にはジュースと菓子も種類を揃えるよう細かく指定されていた。
さらに寝具についても、「古い布団は失礼なので、しいものか級レンタルを15組」とかれている。元は観へくため型を2台借り、夫と正也が運転する予定になっており、入料や昼代も「ホスト側でお願いします」と当然のように記されていた。私は読みめるたび、胃のあたりがえていくのをじた。
最にかれていたのがお玉だった。子供5には5万円、さらににも3万円程度のお賀を渡してほしいという。歩美は「うちの親族ではこのくらい普通です」とき、そのに笑顔の絵文字までつけていた。
私は台所のテーブルにノートを広げ、つずつ計算した。
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材と酒でなく見積もっても60万円、寝具のレンタルやクリーニングで20万円以、や観費、雑費までわせると100万円を簡単に超える。そこへお玉やお賀をせば、総額は150万円くになる能性があった。
「3泊するだけで、150万円……」
わず声にすと、聞を読んでいた夫が顔をげた。私がノートを見せると、彼は黙って数字を確認し、やがて鏡をした。「これを君に払わせるつもりなのか」と聞かれ、私は答えることができなかった。
正也に話すると、息子は最初、額を聞いて笑った。「150万円なんてげさだろ」と言うので、私は項目ずつ説した。黒毛牛、伊勢老、鮑、寝具、、お玉と読みげていくと、しばらく黙っていた正也は、それでも謝ることはなかった。
「母さん、37も働いてたんだから貯はあるだろ? それにも入るんだし、たまにはいいじゃん」
私はを疑った。貯はあるが、それは私と夫が老を暮らすためのおであり、病気や介護が必になったの備えでもある。そう伝えると、正也は「まだ67歳だろ」と言い、最には「歩美の実との事な付きいなんだから、ケチケチしないでくれよ」とにした。
ケチケチ。
その言葉だけが、妙にに残った。
私は今まで息子に「返して」と言ったことなど度もない。マンションのも毎の援助も、正也夫婦に余裕ができれば孫たちにも良い環境を与えられるとったからしてきた。
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