"ETCに残らない白バイ" 第1話
2003412。千葉県をる関自は、朝から柔らかなの差しに包まれていた。脇の々にはしい葉が芽吹き始め、週末のドライブへかける族連れのが、定の隔を空けながら速をり抜けていた。
千葉県警交通隊に所属する島は、28歳のバイ隊員だった。い黒髪をヘルメットのへきちんと収め、体に馴染んだ制を着てい型バイクにまたがる姿は、域の交通全イベントでもよくられていた。
は真面目で責任がかったが、決して寄りがたい性格ではなかった。子供たちに声をかけられれば笑ってを振り、交通全教では自分から膝を折って子供と目線をわせるような女性だった。
「島さん、今もよろしくお願いします」
、同僚の男性隊員から声をかけられると、はヘルメットを抱えたまま軽くをげた。
「はい。今も全運転の見本になれるよう、しっかり努めます」
いつもの、張りのある声だった。
には結婚を約束した相がいた。同じ警察官として働いている田所正志、31歳だった。
2がりったのは3、県警関係者が参加したソフトボール会だった。最初は勢のの1にすぎなかったが、仕事に対する考え方や互いの真面目な性格がよく似ており、会話をねるうちに自然と交際へ発展した。
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結婚式は翌のに予定されていた。すでに式を決め、招待状のデザインまで緒に選んでいた。
「は、本当に真面目なんです」
正志は友に婚約者の話をする、決まってし照れたように笑った。
「昔から、の役につ仕事がしたいって言っていて。いつか子供たちに交通全を教える仕事もやりたいって」
その未来を、自も疑っていなかった。
このの任務は、関自の巡回警戒だった。速度違反への警戒や事故の期発見、に危険物が落ちていないかを確認することもバイ隊員の仕事だった。
午9頃、は千葉方面から速へ入り、普段と変わらない巡回を始めた。空は青く、いが流れ、に制の隙へ入り込むだけがまだしたかった。
状況にきな異常はなかった。
は決められた点を確認しながら、定期に本部へ無線を入れていた。
「こちら島。現、湾岸幕張パーキングエリア方面を。異常なし」
無線の向こうから、すぐに応答が返る。
「解。引き続き警戒をお願いします」
「解しました」
それも、いつもと変わらないやり取りだった。
だが午1030分頃の連絡を最に、島の声が無線から消えた。
交通隊本部で最初に違を覚えたのは、担当の隊員だった。バイ隊員は巡回、まったく連絡を入れないことはない。
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遅れることはあっても、事故や交通取り締まりに入ったには、その旨を伝える。
「島隊員、応答願います」
無線をばした。
返事はない。
数分、もう度呼びかけた。
「島隊員、現位置を報告してください」
それでも返答はなかった。
担当者は計へ目をやった。
単なる通信良にしてはい。
「島、聞こえるか。応答せよ」
3度目の呼びかけにも返事がなく、周囲にいた隊員たちの表が変わった。
携帯話にも連絡したが、つながらなかった。
「何かあったんじゃないか」
誰かがい声で言った。
事故なら、通両から通報が入っていてもおかしくない。バイが転倒していれば、速という所柄、誰にも見られない能性はかった。
それなのに何の連絡もない。
昼を過ぎた頃、隊が指示をした。
「島隊員の捜索を始める。最の通信点から考えられるルートを全部確認しろ」
同僚たちが次々とした。
サービスエリア。
パーキングエリア。
料所。
速脇の非常駐帯。
事故が起こりそうな所をつずつ確認していった。
しかしいバイクは見つからなかった。
の姿もない。
午まで何事もなく速をっていた1のバイ隊員が、バイクごと忽然と消えていた。
捜索始から数。
午3を回った頃、湾岸幕張パーキングエリアの監カメラを確認していた捜査員が映像を止めた。