"荷造りの日に消えた夫の行き先" 第6話
織は。
また腹がった。
自分との婚条件を。
なぜ妹の方が先にっているのか。
「私も最初は、それならいいとった」
幸恵は続けた。
「何で?」
「織さん、疲れてるとったから」
介護。
幸恵は。
織の顔を見るのがつらかった。
いつも笑って、
「丈夫」
と言う。
でも。
々。
痩せていった。
「兄がいなくなれば、織さんし楽になるとった」
だから。
わざとたくした。
《荷物まとめて》
《潟で私が見るから》
《兄のは兄の活に使う》
織が。
罪悪を持たず放せるように。
「何それ」
織はわず声をげた。
「私がどうじるか、勝に決めたの?」
幸恵は。
し驚いた。
そして。
苦笑した。
「本当だね」
「修と同じでしょう」
「そうだ」
幸恵は。
素直に認めた。
とも。
似たことをしている。
相のため。
そう言いながら。
本には聞かず。
番良いとう答えを。
先に決めてしまう。
幸恵は。
バッグから病院の類をした。
翌。
修が受ける追加検査の予約票。
そのには、
《今、軽度認障害を含む認能の経過観察も推奨》
とあった。
織は初めて見る言葉に息を止めた。
「認症ってこと?」
「違うよ。今は問題ない」
脳梗塞。
血管の状態。
齢。
いくつかの素を考え。
定期に記憶力や判断力も見ていこうという話らしい。
「兄、これが番怖かったんだとう」
幸恵は言った。
「また体がかなくなるより?」
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「自分が自分じゃなくなること」
織は。
ようやく。
修がなぜあれほど急に婚をめようとしたのか。
し見えた気がした。
「潟へ逃げたかったの?」
「織さんからじゃないとう」
幸恵は答えた。
「病気だった7の自分から」
荷物を運ぶ予定の朝。
のには、幸恵が借りた軽トラックが止まっていた。
玄関には12個の段ボール箱。
修は杖をつき。
靴を履いていた。
織は。
婚届へまだ判を押していない。
まず別居。
数ヶれて暮らし。
そので正式に決める。
そういう話になっていた。
「忘れ物ない?」
織が聞くと。
修は苦笑した。
「聞かない練習するんじゃなかった?」
「最くらいいいでしょう」
とも。
し笑った。
以なら。
引っ越し当まで。
織が全部確認しただろう。
今は。
段ボールのにも。
ほとんどをさなかった。
幸恵が玄関へ入ってくる。
「準備来た?」
「ほぼな」
修が答える。
幸恵は。
並んだ荷物を見た。
つ。
つ。
ゆっくり数える。
そして。
突然言った。
「これ、積まないよ」
修が眉を寄せた。
「何?」
「潟来なくていい」
織も。
が分からなかった。
「幸恵、何言ってるんだよ。今迎えに来たんだろ」
「考え変わった」
「部も空けたって」
「片づけたから綺麗になってよかった」
「ふざけるな」
修の声がきくなった。
幸恵は。
兄をまっすぐ見た。
「私、お兄ちゃんの次の介護係になるために部空けたんじゃない」
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「そんなこと頼んでない」
「じゃあどうして私のなの?」
修が黙る。
「自分できたいんでしょう?」
「そうだよ」
「だったら何で、織さんのからたら私のなの?」
玄関が静かになった。
織も。
その矛盾に。
ようやく気づいた。
「暮らしすればいいでしょう」
幸恵は続けた。
「齢者向け宅でも、普通の賃貸でもいい。来ないところだけサービス使えばいい」
「いきなりなんて」
修が言いかける。
幸恵は遮った。
「怖いんでしょう」
修の顔が変わった。
「違う」
「になったに、自分がどれくらい来るか分かるのが怖いんじゃない?」
修は。
何も言えなかった。
幸恵は。
今度は織を見る。
「織さんも」
「私?」
「兄の世話をしない自分になるの、怖くない?」
胸を突かれた。
織は。
否定来なかった。
7。
朝起きれば。
修。
血圧。
事。
薬。
予定。
通院。
それが活だった。
もし。
全部なくなったら。
自分のは。
何で埋まるのだろう。
「だからとも、回自分で暮らしてみたらいい」
修が呆れた顔をする。
「何でおが決めるんだ」
幸恵は。
言われて止まった。
数秒。
笑った。
「そうだった」
「何が」
「また私が決めてた」
織も。
わず笑った。
修も。
し遅れて笑った。
結局。
その。
トラックへ荷物はつも積まなかった。
午。
直夫婦も交えて。
修が期で借りられる具付きマンションを探した。
自宅からで20分。
病院にもい。
スーパー。
駅。
訪問護ステーション。
必なものは揃っている。
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