"荷造りの日に消えた夫の行き先" 第9話
し考えた。
「半分は」
織が夫を見る。
「残り半分は?」
「逃げたかった」
「何から?」
「病気になった自分から」
潟。
実。
妹。
昔の自分に戻れる気がした。
婚すれば。
介護された夫という役からも。
れられる。
「馬鹿みたいですね」
修が自嘲した。
織は。
「ちょっとね」
と答えた。
「し優しく来ない?」
「相談員さんいるからって急に仲良くしないよ」
3で。
し笑った。
相談が終わる頃。
女性は聞いた。
「理由がし分かったことで、婚したい気持ちは変わりましたか?」
織は。
修を見る。
修も。
こちらを見る。
い沈黙。
織が先に答えた。
「逆に、婚してもいいとえるようになりました」
修も。
ゆっくり頷いた。
「俺もです」
理由が分かった。
だから戻る。
ではなかった。
相を悪にしなくても。
れていい。
そのことが。
には。
初めて分かった。
別居から半。
は。
正式に婚することを決めた。
については。
織がそのままむ。
評価額を計算し。
預貯とのバランスを調。
修が秘密で貯めていた428万円は。
織が受け取ることにした。
最初は。
拒否しようとった。
でも。
考えを変えた。
「これは介護代じゃない」
続きの。
織が言った。
「うん」
「私が仕事を辞めて失った分の部として受け取る」
「分かった」
修は。
それ以何も言わなかった。
織は。
そのの部を。
自分のために使うことにした。
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を買うでもない。
旅でもない。
スーパーの仕事を続けながら。
品と惣菜管理に関する資格講座へ通うことにした。
「59から?」
直が驚いた。
「何か問題?」
「いや」
「じゃあいいでしょう」
婚届を提した。
特別なことはなかった。
役所。
平。
窓。
番号札。
何の結婚が。
枚で終わる。
ったより。
静かだった。
へる。
修が聞いた。
「昼、べる?」
織は。
し考えた。
「何?」
「蕎麦」
「塩分」
言いかけ。
とも笑った。
「は俺が決める」
修が言う。
「じゃあどうぞ」
駅の蕎麦。
修はざる。
織はとろろ蕎麦。
昔なら。
修のぷらを見て。
「油いよ」
と言った。
今は。
言わなかった。
修が途で聞く。
「何で何も言わないの?」
「言ってほしい?」
「いや」
「じゃあべれば」
修は。
嬉しそうにぷらをべた。
それを見て。
織もし笑った。
婚した。
だから。
急に嫌いになるわけではない。
34。
夫婦だった。
7。
介護した。
切だった。
腹もつ。
配もする。
全部。
同にあっていい。
婚から8ヶ。
夜1118分。
織のスマートフォンが鳴った。
直だった。
『母さん、父さんが救急で運ばれた』
織は。
瞬でちがった。
「どこ?」
病院名。
着替え。
財布。
スマートフォン。
玄関までって。
ほんの数秒。
が止まった。
もう夫ではない。
自分がく必は。
あるのか。
でも。
考えたのは。
それだけだった。
病院へ向かった。
直。
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真奈美。
し遅れて。
潟から幸恵も来た。
幸い。
脳梗塞の再発ではなかった。
軽い染症と脱がなり。
に識を失ったらしい。
数入院。
きな遺症はない。
説を聞き終えた途端。
織は。
廊の子へ座り込んだ。
全の力が抜けた。
直が母を見る。
「丈夫?」
「私が倒れたみたい」
し笑った。
でも。
が震えていた。
翌朝。
修は。
はっきり識を取り戻した。
病へ入る。
織を見て。
驚いた。
「来たの?」
「悪い?」
「いや」
し笑う。
「ありがとう」
ベッド横。
薬袋。
。
血圧記録。
織は。
全部確認したくなった。
昨何をべた。
分。
薬。
何に寝た。
何で気づかなかった。
昔なら。
10個聞いた。
「先の説、聞いた?」
「聞いた」
「分かった?」
「分かった」
織は。
そこまで。
修が笑った。
「終わり?」
「何が?」
「昔ならもっと言う」
「言ってほしい?」
「いや」
「じゃあいいでしょう」
でし笑った。
しばらくして。
修が窓のを見る。
「暮らし無理なのかな」
織は。
すぐには答えなかった。
以なら。
《だから言ったでしょう》
だった。
「修はどうしたい?」
夫だったが。
こちらを見る。
「で暮らしたい」
「じゃあ、どうすれば続けられるか考えればいい」
退院。
訪問護。
薬支援。
見守りサービス。
直。
幸恵。
域包括支援センター。
皆で話した。
織も。
完全にれたわけではない。
でも。
には戻らなかった。
に度。
事。
何かきな検査のには。
本が頼めば。
病院へく。
その形にした。
話しいの途。
直が言った。
「これ、7からやればよかったな」
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