"没落夫と偽りのお嬢様が堕ちた地獄" 第11話
……でさ、俺今も残業して会社のくのホテルに泊まるから」
シオリは顔をげ、夫の目をじっと見つめた。
「最、さらに帰ってこなくなったね。そんなに忙しいの?」
「そうだよ。分かるだろ? 察してくれよ」
「ねえ、本当に仕事?」
リョウタの眉がねがった。
「あ?」
「休勤も増えたじゃない? は休に勤するようなことなかったのに。残業だってそうよ。会社が社員に残業させないように指導してるって、に言ってたよね」
「黙れ、ブス!」
リョウタは机を激しく叩いた。
「何だよお! 養われてる分際で、俺の働き方にケチつけるつもりか!?」
「そうじゃなくて……体も配だし、無理してないかなって……」
「気を使ってるフリすんな! おはそんな気が利く嫁じゃないだろ!」
「何でそんなこと言うの……」
「ああ、おと話してるとマジで苛つく!」
リョウタは吐き捨てるように言った。
「ただ養われてるだけのお荷物が。せめて女として魅力があれば、嫁として役につ方法もあるのに。お、絶望じゃん、マジで。おって何のためにするわけ?」
シオリは静かに反論した。
「だって、あなたが『仕事するな』って言ったんじゃない。結婚するに、私に仕事辞めさせたでしょ」
「仕事を辞めたらく子供ができるとったんだよ! でもおは子供すら産めない! もはやただの政婦じゃないかよ! 俺はおの何もかもにうんざりしてんだよ! もはやおは嫁じゃなくて、ただのお荷物だろう!」
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リョウタはドアを叩きつけるようにしてをてった。
それから数週の結婚記、リビングのテーブルには枚の緑の用が置かれていた。帰宅したシオリがそれを見つめていると、ろからリョウタが勝ち誇った顔でづいてきた。
「おい、結婚記のプレゼントは見たか? リビングのテーブルに置いといた。緑のだぞ」
シオリは静かに用を指先で弾いた。
「ああ……うん、これね」
「魅力のない嫁とは婚だ! ようやく別れることができて清々するわ。俺からの最のプレゼント、受け取れよな!」
シオリはじることなく、穏やかな笑みを浮かべた。
「うん。……私のも見てくれた? 私からのプレゼントをあなたのカバンに入れておいたけど」
リョウタは怪訝そうに眉を寄せ、に置いたビジネスバッグをけた。
「あ? カバンってこれか? 茶い封筒が入ってたけど……」
「そう、それそれ」
リョウタが封筒からを引き抜いた瞬、その表が凍りついた。
「おい……何だよこれ……写真……お、これ……!」
シオリは腕を組み、ややかな瞳で夫を見据えた。
「そう。あなたの浮気相の写真だよ」
「なっ……ってたのかよ……!」
「ってたよ。……だけど勘違いしないで。それはあなたの浮気の証拠じゃないよ」
リョウタは目を黒させた。
「え?」
「あなたの浮気相の、浮気の証拠よ」
「……はあ!?」
シオリは写真を指さした。
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「よく見てよ。浮気相が別の男と緒に写ってるでしょ? それ、浮気現だよ」
「嘘だ!」
リョウタは写真を乱暴に投げ捨てた。
「彼女が浮気なんてありえない! 俺と結婚の約束をしてるんだぞ!」
「へえ、そうなんだ。再婚するつもりなのね」
シオリは淡々と笑った。
「まあ、勝にしたら。浮気してるような浮気相でもいいんだろうから」
「ちょ、おい! そんなわけないんだって!」
「いや、結構胆だし、随分と派にやってるみたいだよ」
シオリは元の帳をき、メモを読みげた。
「私が調べた限りでも、はいるし」
「何だって!?」
「代から代までの男性で、みんなそこそこ収がいみたい。リョウタみたいなサラリーマンもいれば、自営業や経営者もいるんだって」
「嘘だ……俺は信じない! きっと何かの違いだ!」
「本に確認してみなよ」
シオリはたく言い放った。
「どちらにせよ、私とは婚ね。あと慰謝料の支払いと財産分与はちゃんとやってもらうからね。相の女にも『慰謝料払え』って伝えておいて」
「待ってくれよ! そんなはずないって! だって俺たちはしってて……」
「はいはい、それはそれは」
シオリは軽くを振った。
「ま、とにかくには責任取ってもらうからよろしくね。それにしても、あんたの彼女はこれから複数に慰謝料請求されて変だね。ファイト」
リョウタはを抱え、に崩れ落ちた。