"没落夫と偽りのお嬢様が堕ちた地獄" 第16話
リツは震える声でミクに詰め寄った。
「嘘つくな! 嫁を侮辱するつもりか!?」
「信じる信じないはリツの自由だけど……のため、検査した方がいいとうけどなあ」
「何でだよ! 何でそんなもんが必なんだよ!」
ミクは憐れむように目を細めた。
「だって、あんた無精子症じゃん」
リツのきが完全に止まった。
「……は?」
「まだらされてなかったんだ。お母さん、未だに黙ってるんだね。息子がかわいそうなのは分かるけどさ、現実見せてやらないと余計惨めなことになるのにね」
「ち、ちょっと待て……! 俺が……この俺が無精子症だって言ってんのか!? そんなわけないだろう!」
「検査結果もちゃんとてるんだよ。私は検査結果のコピーをお母さんに渡してあるから、確認してみたら? 原本は私が持ってるけどね」
リツは過呼吸のように胸元を押さえた。
「待てよ……何だよそれ……無精子症って、俺は子供が作れないってことか……?」
「そうだね。そんな事なこと、も息子に黙ってるなんて酷いよね。でも、あんまりお母さんを責めないであげて。リツのことをって黙ってたんだろうから」
リツは崩れ落ちるように膝をついた。
「嘘だろ……? じゃあ、今嫁の腹の子は……?」
「の子だよ。まず違いなく托卵。あんたはATMってことかな」
「そんな……じゃあ俺は騙されてたってことか!? 嫁にも、母さんにも……!」
「やっと分かった?」
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ミクがちがると同に、ベンチにいた若い妻が弾かれたようにちがり、診察券を放りして病院のへと全速力で逃していった。
「あ、逃げた」
リツは呆然と妻のろ姿を見送り、を抱えて呻いた。
「どうなってんだよこれ……嫁は俺を騙してて、母さんも俺に嘘ついてて……俺だけ何もらなかったのかよ!」
「そういうことだね」
「くそっ……どうすればいいんだよ……!」
ミクはバッグを持ち、たく言い放った。
「さあ? 私には関係ないし。じゃあ私、診察に呼ばれたから。元気なお子さんまれるといいね、の子だけど」
ミクは踵を返し、診察へと消えていった。
そのの夜、リツから狂乱のメッセージが次々と届いた。
『ミク、おの言った通りだった……母さんに問い詰めたら、全部状した……! 俺が無精子症だってことも、嫁の子供が俺の子じゃないってことも……母さんと嫁はグルだったよ!』
ミクはソファでハーブティーをみながら、ややかに画面を眺めた。
『うわ、最悪』
『嫁は、母さんが入れ込んでるホストの妹だったんだよ! 妹が本命のホストの子を妊娠して、産みたいから母さんに相談して、俺を利用することにしたって……!』
『はあ……流あんたの親だね。類は友を呼ぶってやつじゃん』
『もう最悪だ……! 俺はたったの親にまで騙されていたんだ! こんな酷い話があるか!?』
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ミクは容赦なく文字を打ち込んだ。
『何被害者ヅラしてんの? 若い女が目のに現れた途端、嫁の私を追いしたあんたが言えること?』
『それは……でも俺は母さんに騙されて……俺は本当に婚するつもりなんてなくて……!』
『私のことを散々「産めない欠陥品」って言ってたくせに』
『それは……っ』
『それで、私に連絡してきたのはどうして? まさか助けてくれとか言わないよね?』
数分、けない懇願が届いた。
『頼む……俺とやり直そう! あの女とはすぐにでも婚するし、母さんとも縁を切る! 俺にはもうおしかいないんだ!』
『は? あんた寝ぼけてんの?』
『俺は真面目に言ってんだよ! 頼む、俺とよりを戻そう!』
『だから無理だってば』
『あのクソ托卵女のやつ、腹の子の父親に貢いで借もあったんだよ! しかもお母さんも推しのホストに貢いで借まみれでさ……あんな奴らとはもう縁を切るから! それにおも俺も子供ができない体だし、お互い子供なんていらないを歩もう! どうせおもで寂しいんだろ? 子供できない体じゃ、の男も寄ってこないだろうしさ!』
ミクは酷な笑みを浮かべ、決定な事実を告げた。
『さっきから何言ってんの? 私、再婚して妊娠してるんだけど』
画面の向こうでリツが息を呑む音が聞こえるようだった。
『……は?』
『今、定期に入ってつわりも落ち着いてきたところよ』
『え……お、妊治療で通ってたんじゃないのか……?』
『違うよ。私、あれからすぐに再婚したし、すぐに妊娠したのよ』