"屋根裏の義父と亡き姑に憑かれた愛人" 第9話
彼女は私の顔を見て、悪く笑った。
「ふふ、太さんみたいな素敵なを放すなんて、本当にバカな女ね」
そう言って、彼女は太の腕にすり寄り、勝ち誇ったような笑みを浮かべていた。
私は彼女の顔をじっと観察し、ので呟いた。
「それにしても、やっぱり写真よりもかなり老けているな……」
は私に勝ったつもりでいるが、私はそもそも彼女と勝負しているつもりもない。
あんなクズ男、本当にどうでもいいから勝に2で落ちていけばいいとしかわない。
それよりも、興信所の写真の若い姿と、目のの実物の老けたギャップによる違ばかりが、気になって仕方がなかったのだ。
それから、静かに2のが流れた。
私を守ってくれた義父が、ついに闘病の末にくなったと連絡があった。
それに伴い、私は元嫁というではあるが、葬式に参加したのだが……
葬式会に、遅れて太がやってきた。
彼は祭壇を見るなり、舌打ちをして暴言を吐いた。
「ようやくこのを迎えたか。本当にぬまで待たせやがって」
親戚たちはその声に振り返り、ヒソヒソと囁きった。
「え、あれが太なの?」
実の父親の厳粛な葬式だというのに、なんて非常識な発言をするのか。
そして、発言だけじゃなく見た目も、2の綺麗な姿と比べてひどくやつれ果てており、髪もボサボサでまるで別のようだった。
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太は親戚の目を気にすることなく、声で愚痴をこぼした。
「親父がんでがすぐに入るとったから、真美に慰謝料なんて気よく払ったのによ。それから2も待たせやがって、バカ親父が……」
見かねた親族の叔父がちがり、太の胸ぐらを掴んだ。
「お、おい!太!いい加減にしないか!自分がここで何を言ってるのか分かっているのか!」
葬式には当然、元夫の親族も数参加しているわけだが。
聞くに堪えない暴言を連発する元夫を見かねて、叔父が止めに入ってくれていた。
その、背から甘ったるい声がした。
「まあ、いいじゃない。太さんだって、遺産を待ってここまで辛かったんだからさ」
叔父は声のした方を振り向き、目を丸くした。
「え……」
「あ、あんたはなんでそこに……」
現れたのは、太に寄り添う元夫のだったが。
彼女の顔を見た瞬、元夫の親族たちは幽霊でも見たかのように驚き気絶しそうになっていた。
その理由がらかになったのは、葬儀が終わり葬へと移しただった。
私は待で、親族の1にそっと尋ねた。
「皆さんが京子さんを見て驚いていましたが、彼女がどうかしたんですか?」
私が元夫の親族に疑問をぶつけると、叔父はし青い顔をしながら震える声で理由を教えてくれた。
「彼女は京子さんって言うのか……私はてっきり、んだ裕子さんかとってびっくりしたよ」
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私は首を傾げた。
「裕子さんって……太の母親のことさ。真美さんは、会ったことがなかったのかな?」
私は頷いて答えた。
「はい。私が太と結婚したには、すでにくなられていたので……」
私はので、パズルのピースがはまる音を聞いた。
「ただ、どうして若いが老けて見えるのか」
元夫の親族の話で、し点がいったような気がした。
「まあ、今は京子さんの話なんてどうでもいいか。そろそろ元夫が、ある目のために騒ぎすのかな」
私はそういながら、遺骨を待つ太の様子を見ていると、案の定だった。
太はちがり、親族たちに向かって声で宣言した。
「ほら、つまらないい話とか式とか抜きにして、く親父の遺産をよこしやがれ」
元夫のの当ては、き義父の遺産だ。
それがようやくに入るとい込み、おかしなテンションになっている。
ここで私はちがり、夫のらない残酷な現実を突きつけることにした。
私は太の顔を真っ直ぐに見て、たく言い放った。
「残だけど、太のい通りにならないわ。お父さん、きちんとした遺言を残していたもの」
太は目を見き、私を指差した。
「遺言だと?」
私はバッグから公正証遺言のコピーを取りした。
「ええ、そうよ。私はお父さんと、婚に秘密裏に養子縁組をしていてね。
私が全遺産を受け取ることになってるの」