"四十二歳の妊婦を捨てた機長と二十年後の息子" 第4話
「こんなはずじゃなかったのに……」
私は、翔が完全に変わってしまった原因をりたかった。
もしかして、本当に子供が欲しくなかったのだろうか。
それとも、私にが尽きたのか。
そんないを抱えたまま、空港へ勤したのことだった。
妊娠なため、私は内での業務かられ、の管理業務に移ることになった。
オフィスで作業をしていると、同期のCA仲たちが休憩で歓談しているのが聞こえた。
何気なく聞こえてきたその言葉に、私はを疑った。
「藤崎ってさ、15歳の結と付きってるらしいよ。フライトチームでも2でずっと話してるし。ラウンジでも仲良しみたい」
私は類を持つを止め、息を呑んだ。
「え……」
私はわず振り返って彼女たちを問い詰めそうになったが、どうにか耐えた。
元の類を理するふりをしながら、臓の鼓が激しくまるのをじる。
結……。
最、翔と同じ便に頻繁に便乗しているCAだ。
確かに若くてらしく、翔が好きそうなタイプかもしれない。
私は必に自分に言い聞かせた。
「そんなはずない」
いや、でも……。
翔は以から、「若い子の制姿がいい」などと冗談めかして言っていた。
でもまさか、本当に。
私はが混乱し、勤務もずっとが落ち着かなかった。
もしかしたら、単なる根も葉もない噂かもしれない。
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だけど、最の翔のたい態度や審なを考えれば、疑う理由は分にある。
そのは仕事を終えても、まっすぐに帰る気になれなかった。
私は空港のカフェに入り、コーヒーを頼んでしばらく気持ちを落ち着けていた。
気がつくと、私はあるにスマホで連絡を取っていた。
話の向こうから、懐かしい声が聞こえる。
「おお、美咲。久しぶりじゃん」
私はし声を潜めて言った。
「誠、ちょっと相談があるんだけど。ある?」
誠は私の声のトーンから何かを察したのか、真剣な声で答えた。
「お、どうした?なんかあった?」
彼とは代からの付きいで、昔から頼れるだった。
警察官になったと聞いたも、正義のい彼ならと、なんとなく納得したものだ。
誠なら、翔のこの話を静に聞いてくれる気がしたからだ。
私たちはくのカフェで落ちい、私はためらいながらもをいた。
「実は……夫が浮気してるかもしれないの」
誠はコーヒーカップを置き、驚いた顔をした。
「マジか」
私は俯きながら、噂の内容を伝えた。
「CA仲から聞いたの。翔が15歳の輩と付きってるって。フライトもずっと緒にいるし、ラウンジでも親密そうだったって」
翔の名をにするだけで、胸が苦しくなる。
私は今まで、彼のことを信じていた。
夫婦だから、々あってもお互いを事にっているはずだと。
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誠は腕を組み、私をじっと見つめた。
「なるほどな。で、美咲はどうしたい?その噂を信じるのか?」
私は首を横に振った。
「分からない。でも、最の翔の態度をい返すと……能性はあるってえてきちゃって」
誠はく頷き、静にアドバイスをくれた。
「そっか。まあ確証もないうちから決めつけるのは良くないけど、もし本当に浮気してるなら、証拠を集めた方がいいな」
静な調。
誠はにならず、いつも現実な解決策を提示してくれる。
私は頷きながらも、どうしてこんな話を旧友にしなくてはいけないのかと、惨めさに襲われた。
「証拠……」
誠はスマホを取りし、連絡先を探しながら言った。
「ああ、俺のりいの探偵を紹介するよ。信頼できるやつだ。こいつに依頼して、翔のを調べてもらうのが確実だとう」
探偵か。
自分の夫に対してそんな段を取ることになるとは、にもっていなかった。
けれど、もし翔が本当に浮気しているなら、私はどうするべきだろう。
私の妊娠をってなお、の若い女と関係を持っているような男と。
私はこれからも夫婦として、子供を育ててやっていけるのだろうか。
誠は私の迷いを察し、優しく言った。
「もちろん、美咲がまだ迷ってるなら無理にとは言わない。でもな、1度疑い始めたら何を見ても『これって浮気じゃ』ってうようになるぞ。
それなら、ちゃんと確かめた方がいい」