"旅館のバグを直した退職SEと十歳上の美人社長" 第7話
「ごめんなさい、今実の田舎に戻ってます」
「リモートでの作業だったらできるんですけど、現にはけません」
「族ででかけてますが、戻っての社は能です」
など、皆それぞれ事があり、すぐには会社での対応ができなさそうだった。
俺は迷わず、力く返信を打ち終えた。
『俺、いつでもけます。今すぐ会社にます。皆さんはして休んでください』
そう返事を打って、すぐにの準備をし、コートを羽織ってをる。
で会社へ移しているに、スマホにはグループチャットのメッセージが次々と溜まっていた。
そこには、の社員たちからの謝の言葉が溢れていた。
『夜君、助かります!』
『夜君、社をよろしくお願いします!ありがとう!』
『もしがりなかったら私戻りますので、すぐ言ってください』
という、温かいメッセージが並んでいた。
そして、彩佳さんからの個別メッセージには、言だけこう送られていた。
『お好し』
そのいメッセージが入っていて、俺はのでわず苦笑してしまった。
急いで会社に着くと、オフィスには彩佳さんはもうすでに来ていて、パソコンをちげていた。
彩佳さんは俺の顔を見るなり、申し訳なさと謝の混じった顔で言った。
「本当に悪いわね。晦だっていうのに呼びしちゃって」
広告
と、優しく労ってくれた。
俺はコートを脱ぎながら、笑顔で返した。
「彩佳さんも同じですよね。俺は実に帰るわけでもなく、1だしダラダラしてただけなので」
と言うと、彩佳さんは俺の言葉にくすっと笑った。
「本当、夜君ってお好しよね。グループチャットで『皆さんはして休んで』なんてかっこいいこと言っちゃって」
そうからかうように言われて、俺はし恥ずかしくて顔を赤くした。
彩佳さんはちがり、パンとを叩いた。
「よし、優秀な夜君がいたら100力だわ。さっさとバグを直して終わらせるわよ」
と気いを入れ、俺もそのるい声に押されて「はい!」とそれに乗った。
結局、昼から作業を始めて、原因究と修正に夜までかかった。
データが全てぶような刻な具でなかったのが、本当に幸の幸いだった。
バグの内容は、部の部署からの予約状況が、メインのシステムに反映されないという状態だった。
だが、その部署からの予約データを無理にシステムに入力せずに、エクセルとメールでやり取りし。
具の起きていない別の部署で括して入力を代することで、なんとか急を凌いでくれた。
1番忙しい元旦の営業ににったことに、俺たちはひとまず堵する。
各所の担当者に復旧の報告をしたり、オフィスの片付けをしていたら、計の針はすでに22を回っていた。
広告
オフィスのにると、真のたい空気が容赦なく肌を刺す。
俺がきく息を吐くと、息が真っに染まった。
俺はコートの襟をて、マフラーのに顔をうずめながら、隣を歩く彩佳さんと歩きす。
「、すっごく寒いっすね」
俺が肩をすくめてそう言うと、彩佳さんは夜空を見げた。
「晦だもんね。このえ込みだと、夜にはるかな」
なんて返す。
仕事終わりの、疲れを癒すようなもない会話だった。
彩佳さんが途で「コンビニに寄りたい」と言うので、俺もそれに付きって緒にに向かった。
自ドアがいてコンビニの内に入ると、が効いていて気に温かく、寒さで張っていた顔がほころんだ。
「あ、そうだ。せっかくだから越しそばでも買おうかな」
そう独り言を言いながら、内のお弁当コーナーを歩く彩佳さん。
俺もその言葉に同した。
「越しそばか。たまにはそういう季節の事もいいかもしれないですね。俺も買おうかな」
そう言って、彩佳さんにくっついてチルドの麺コーナーにくと。
あいにく、チルドの1の越しそばは、棚に残り1つだけだった。
俺たちはその最の1つのそばをにお互いの顔を見わせ、し固まった。
だが、俺はすぐにを引いて言った。
「あ、彩佳さん、どうぞ。俺は別に今絶対にそばをべるつもりはなかったんで」
と、あっさりと彼女にそばを譲った。