"旅館のバグを直した退職SEと十歳上の美人社長" 第10話
「違わないです。彩佳さんは、本当に俺の憧れの美女です」
彩佳さんは俺の言葉にし驚き、トロンとしたっぽい目を向ける。
「じゃあ、そんな私を、君がもらってくれるの?」
その甘い言葉に、俺の臓は胸を突き破りそうにびねた。
「いや、でも、彩佳さんはみんなの憧れで。俺みたいな冴えない平凡な男が社をもらうなんて、そんなもったいない……」
俺が恐れくて慌てで否定すると、彩佳さんがクスッと微笑む。
「お好しな夜君は、自分の好きな私のことも、の誰かに譲っちゃうの?」
目遣いにそうっぽく問われ、俺ののは完全に沸騰した。
「譲りたくはないです!俺は彩佳さんを見てるだけで幸せで、でも、の男のが彩佳さんと結婚するのは絶対に嫌です!」
そうきな声で吐すると、彩佳さんは困ったように苦笑した。
「何それ。じゃあ私に、誰とも結婚するなって言ってるの?」
その言葉は、ためらっていた俺の背を気にく押した。
俺は彼女のを取り、まっすぐに目を見て言った。
「俺と、結婚してくれますか?」
彩佳さんはグラスに残ったシャンパンをみ干し、俺の目を見つめ返した。
「君のその騒がしいお姉さんたちが、こんな歳のれた私でいいって言ってくれるならね」
彼女の言葉が本気なのか、からかわれているのかわからない。
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俺はポケットからスマホを取りし、素く操作し、族全員がいるLINEのグループ画面を呼びす。
そして、俺は驚く彩佳さんの肩をぐっと引き寄せた。
「ちょっ、夜君……」
俺はカメラを構え、2で頬がくっつくほどづいてインカメラで写真を撮り、そのまま族のグループに投稿する。
そして、「俺の未来のお嫁さん候補です」とメッセージを打ち込み、送信した。
そのに気に酔いが覚めた様子の彩佳さんは、慌ててスマホを奪おうとした。
「わあ、ちょっと!消して、く取り消して!」
と狼狽したが、すでに夜更かししていた姉たちは全員そのメッセージを読んでしまったようだ。
画面に次々と『既読』の文字がつく。
その絶望な表示を見て、彩佳さんは青ざめてしまった。
「丈夫だといますよ」
俺の言葉通り、スマホが震え、次々とメッセージが寄せられる。
『嘘でしょ!?夜にこんな超美の彼女ができるなんて!』
『かっこいい!バリバリ仕事できそうなだね!』
『く実に連れてきて紹介してよ、仲良くなりたい!』という好な文字が並んでいて、俺はホッとして苦笑する。
彩佳さんはその画面を覗き込み、震える声で言った。
「え……本当に私でいいの?夜君より10歳くらいだけど……」
「でも、さすがにご両親は……」
いつも社として気な彩佳さんが、珍しく自信なげでしおらしい。
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そのギャップのあるらしい姿は、俺のを激しくくすぐった。
「両親も丈夫みたいです」
次に来た母からのメッセージを、彩佳さんに見せる。
そこには、「また1、素敵な娘が増えるなんて、お母さん楽しみです。お正に連れてきなさいね」と温かい言葉が綴られていた。
その、私たちはレンジで温めた越しそばをべ、コートを着てくの神社に来ていた。
正直、数での展がすぎて、俺は自分のについてけなかったが。
今、彩佳さんと俺はしっかりとを繋ぎ、神社の境内で参拝の列に並んでいる。
美女のを繋いで、俺の臓がバクバクとうるさい。
「なんか、嘘みたいだね」
彩佳さんにそう言われ、俺はドキリとした。
「あの旅館のロビーで初めて会った、なんて優しいだろうってったの」
そう言われ、俺は驚いて彼女を見た。
「だって、あの旅館のシステム作ったの、俺の会社でしたし……」
そう言うと、彩佳さんは微笑んで首を横に振る。
「ううん、その。見ずらずの私のパソコンのウイルスまで、無償で見てくれたでしょ?」
「それは……美女からの頼まれごとを断れる俺ではないですから」
彩佳さんは俺のをく握り返した。
「あの、このと緒に仕事したいってったけど。同に、この優しいい子が自分の彼氏だったら、私のこととってもしてくれそうだなってったの」
俺は、その胆な言葉に顔が真っ赤になった。
「男に『い』は、褒め言葉じゃないですよ」
照れ隠しで俺はを尖らせてそう言った。
その言葉に彩佳さんは、楽しそうに吹きす。
ついに列の最列の境内に着き、2で並んでお賽銭を投げ、礼拍礼をして参拝をする。
『信じられないことに、憧れの彩佳さんが俺の彼女になりました。できたら今に、無事に結婚できますように』
神様のでそんな邪なことを願った俺は、目をけて境内をれる。
彩佳さんが俺の腕に寄り添ってきて、言呟く。
「夜君と結婚できますようにってお願いしたんだけど、私には贅沢だったかな」
俺はち止まり、首を横にいきり振った。
そして、「俺も全く同じことを願った」と彼女の元で呟いた。
ゴーン、とな除夜の鐘が境内に鳴り響く。
神様に煩悩を消せと言われても、俺の彩佳さんへのいいは決して止まらない。
彩佳さんに向いた煩悩以を全て取りって、このしい1を最に幸せに過ごしたい。
する彩佳さんと緒に。
そうく願いながら、俺と彩佳さんは肩を寄せい、静かに鳴り響く除夜の鐘にを傾けた。