みかん小説
本棚

"汚れた手と呼んだ義母へ" 第4話

崇がを乗りした。

「本当か!? どこだ、その専チームは! どこの民病院だ!?」

「病院ではありません。京都の公関……『京都域包括支援センター』の危介入特命チームです。過の京都府内におけるBPSD緊急鎮静化の成功率、ダントツの第位……責任者の名は……」

施設が画面をスクロールさせ、その名を読みげた。

「主任介護福祉士……坂本恵子、とあります」

瞬で、監内の空気が凍りついた。

崇のからペンが落ち、雅代は鳩が豆鉄砲をべたような顔で固まった。ろに控えていた翔太が、息を呑む音がはっきりと聞こえた。

「坂本……恵子……?」

雅代の声が震えていた。

「あの……料亭で私がスプレーをかけた……あの潔な介護士の女ですの!?」

「バカな……」崇が唸るように呟いた。「が医療グループが誇る最鋭の施設と医師団が束になっても解決できない問題を、あの女のチームしか解決できないだと……?」

違いありません」施設る由もなく続けた。「この坂本主任は、本認症ケア学会でも表装されている『音律誘導法』と『習慣解体ケア』の第者です。薬物に頼らない障害の沈静化においては、関で彼女のる者はいません。正真正銘の、この分野のトップスペシャリストです」

崇の顔が屈辱で歪んだ。

、自分たちが「の程をれ」

広告

「病原菌扱い」と嘲笑し、蹴にした相。その女の力に縋らなければ、佐伯の誇る医療帝国が破滅の危に瀕しているのだ。

「あなた……どうするんですの!?」雅代が切り声をげた。「あんな級な女にげろとおっしゃるの!? そんなの、佐伯の恥ですわ!」

「黙れ!」崇が閃した。「背に腹は代えられん! が潰れたら何千億の損失になるとっているんだ! メンツとのどちらが事か分からんのか!」

崇はハァハァと荒い息をつきながら、振り返って翔太を睨みつけた。

「翔太!」

「は、はいっ!」

「おの婚約者だっただろう! すぐに美咲さんに話しろ!」

「えっ……僕がですか!?」

「当たりだ! 美咲さんから母親に利きさせろ! 『祖父の緊急事態だ。当として万円払う。いや、成功報酬として百万円してもいい』とな! 今すぐ連れて来させろ!」

翔太は怯えたように携帯話を取りしたが、どこか堵したような表も浮かべた。

(そうか……父さんも母さんも、美咲のお母さんの力を頼るしかないんだ。これなら、僕たちの結婚も『助けてもらった恩』として認められるかもしれない……!)

翔太は甘い考えを胸に抱きながら、美咲の番号をタップした。

その頃、坂本さなリビングでは、夕を終えた恵子と美咲が穏やかなお茶のを過ごしていた。

美咲のスマートフォンが震えた。

広告

画面には『翔太』の文字。

美咲が眉をひそめると、恵子は静かに頷いた。美咲はスピーカーモードにして通話ボタンを押した。

『美咲! 美咲か!? よかった、つながった!』

翔太の焦燥しきった声が、リビングに響き渡る。

「……翔太さん? 急にどうしたの」

『頼む、美咲! 僕たちを助けてくれ! じいちゃんが……僕の祖父が度の認症で、うちの施設で暴れしてがつけられないんだ! 派遣のスタッフも全員逃げして、もうパニック状態なんだよ!』

美咲はややかな目でスマートフォンの画面を見つめた。

「それは変ね。でも、佐伯には派な病院も、優秀な医師の方々もたくさんいらっしゃるんでしょう? 内科医の翔太さんや、常務のお父様が対応なさったらどう?」

『無理なんだよ! 薬も効かないし、誰も抑え込めないんだ! でも、政のデータベースを調べたら、お母さんの名てきたんだ! お母さんのチームしか、じいちゃんを鎮静化できないらしいんだよ!』

翔太の声には、焦りと同に、どこか「で解決できる」という傲さが透けて見えていた。

『父さんも母さんも頼んでいる! 当として万円払うって! うまくったら成功報酬でさらに百万円乗せするから! お母さんに今すぐ『グランドメゾン京都』に来るよう伝えてくれ! 送迎のタクシーも今から配するからさ!』

で釣れば、どんなでもかせる。

にあれほどの屈辱を与えておきながら、自分たちが困れば額な現をチラつかせて「買い叩く」

広告

おすすめ作品

リンクを共有

以下のリンクをコピーして友達と共有してください: