"娘の十七万円を愛人に貢いだ夫の末路" 第1話
私は、元にある枚の便箋を見つめていた。
私の目は、そこにかれた文字の列を必に追っていた。
私ののは、真っになっていた。
「え、どういうこと?これ……」
私は、震える声でそう呟いた。
私は、に留学している娘から届いたばかりのエアメールのを読み終わったところだった。
私は、にわかには信じがたいその内容に、激しい揺を隠せなかった。
私は、便箋を持つを刻みに震わせていた。
私は、かれている内容が何かの違いではないかと、便箋を裏返してみた。
裏面には何もかれておらず、ただのい余が広がっていた。
私は、再び表面に線を戻した。
私は、跡をじっくりと観察した。
丸みを帯びた、し癖のある文字。
違いなく、これは私のする娘がいた文字だ。
私は、本当に娘からのなのかと、宛名と差の名を何度も何度も確かめた。
そこには、娘の名である『りりか』の文字がはっきりと記されていた。
しかし、違いなくこれは娘からのだ。
には、私の像を絶するような、恐ろしい事実が綴られていた。
私は、もう度、その文章を声にさずに読み直した。
『毎1500円の仕送りでも、なんとか頑張ってるよ』
私は、その部分で線を止めた。
『おかげで、スクランブルエッグを作るのがすごく達しました』
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私は、に同封されていたさな写真に目を向けた。
『仕送りがなかったら、もやし活になるところだよ』
には、そんなにかれていた。
私は、写真に写っている質素な朝の景を見つめた。
そこには、焦げ目のついたスクランブルエッグだけが乗ったお皿が写っていた。
私は、胸が締め付けられるような痛みを覚えた。
「1500円って、体どういうこと……?」
私は、誰にともなく問いかけた。
そんなはずは、絶対にない。
私は、ので計算を繰り返した。
だって、私は夫を通じて、娘には毎17万円という分な額の活費を送っているはずなのだ。
娘名義の座に、毎欠かさず振り込んでいるのだ。
物価のいでの活を支えるため、切り詰めた計のから捻しているおだ。
それが、たったの1500円だなんて、あまりにも非常識な額だ。
そんなはずがないのだ。
私は、何かの違いか、あるいは娘が冗談を言っているのだといたかった。
私は、急いでスマートフォンをに取った。
私は、差を計算して、今なら娘が起きているだと確認した。
私は、逸る気持ちを抑えながら、娘の国際話番号に直接話をかけた。
呼びし音が数回鳴った、ガチャリと話が繋がった。
「もしもし、お母さん?」
私は、娘の懐かしい声を聞いて、しだけホッとした。
しかし、すぐに本題を切りした。
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私は、スマートフォンの画面を見つめながら、慎に言葉を選んだ。
「りりか、読んだわ。あのね、通帳を誰からないに預けたりしてない?」
私は、娘が何らかの犯罪に巻き込まれたのではないかと危惧していた。
「個報を漏らしたり、暗証番号を教えたりしてないわよね?」
私は、矢継ぎに確認した。
しかし、話の娘は、私のをよそに、くはっきりと否定した。
「え、17万も送ってくれてるの?」
娘は、底驚いたような声をした。
「そんなん、座だって誰にも教えたことないよ、絶対に」
娘のその言葉には、嘘をついているような響きはなかった。
私は、娘の言葉を信じるしかなかった。
「でも……」
私は、言葉に詰まった。
話の向こうの娘は、何か言いたげな、い雰囲気を漂わせていた。
私は、娘の沈黙に耐えきれず、さらに追及した。
「りりか、何か隠していることがあるの?正直に言ってちょうだい」
私は、母親としての威厳を込めてそう言った。
しかし、娘はため息をつだけついた。
「ううん、なんでもない。ちょっと忙しいから、またね」
娘は、逃げるようにそう言って、方に話を切ってしまった。
私は、ツーツーという無質な子音を聞きながら、スマートフォンを見つめた。
私は、い審に囚われていた。
これは、絶対におかしい。
何か、私のらないところで、とんでもないことが起きている。
私は、居てもっても居られず、をびした。
私は、自転を漕いで、夫がいつも仕送りの続きをしているというメインバンクの支へと向かった。