"娘の十七万円を愛人に貢いだ夫の末路" 第4話
しかし、夫の娘に対するのさは、私とはかなりの温度差があることが徐々にになってきた。
夫は、根っからの真面目な性格に加えて、異常なまでの変な倹約主義者でもあったのだ。
彼の癖は、「無駄遣いは悪だ」というものだった。
その倹約ぶりは、娘の成とともに、様々な面で問題を引き起こすようになった。
娘のりりかが学になった頃のことだ。
りりかは、テレビでキラキラと輝くアイドルに憧れるようになった。
「私、将来アイドルになりたいから、ダンスを習いたいな」
りりかは、目を輝かせて私にそう言ってきた。
私は、娘のを応援してやりたいとい、その夜、夫に相談を持ちかけた。
「直太さん、りりかがダンススクールに通いたいって言ってるんだけど」
私は、夫の顔を窺いながら、恐る恐る提案した。
しかし、夫は聞から目をすこともなく、たく言い放った。
「ダメだ。どうせすぐに飽きる。レッスン料がもったいないだけだ」
夫は、蹴して取り付く島もなかった。
私は、娘の落胆する顔をい浮かべ、胸が痛んだが、夫の決定を覆すことはできなかった。
それから数、りりかが学に学したのことだ。
りりかは、部活選びの際に、テレビのスポーツ番組で見た女子野球の特集にく響を受けた。
「お母さん、私、野球部に入ってみたい!」
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りりかは、だらけになって球を追う姿に憧れ、力く私に言ってきた。
私は、活発な娘らしいとい、再び夫の説得を試みた。
「直太さん、りりかが野球をやりたいそうよ。グローブとか、買ってあげられないかしら」
私は、今度こそはと期待を込めて言った。
しかし、そのも夫の答えは無なものだった。
「男ならやらせてやったかもしれないけどな。女が野球をしたって、将来の何の役にもたない。具代や征費で、がもったいないだけだ」
夫は、性別を理由にして、で笑いながらそう言う始末だった。
私は、夫の偏見に満ちた言葉に、い憤りをじた。
結局、りりかは自分のやりたい部活に入ることは許されなかった。
娘は、比較部費などの費用がかからず、「女らしい尽くすを養わせるため」という夫の勝な理由により、制にボランティア部に入らされてしまったのである。
りりかは、悔し涙を流しながら、仕方なくその部活に通っていた。
夫の異常な倹約は、それだけでは止まらなかった。
「無駄遣いだから」という理由を盾にして、休に族で遊びにかけることも、休みに旅に連れてくことも、夫は切しなかった。
私たちの活は、ひたすら節約とをいられるものだった。
さすがの娘も、期に入り、理尽な父親の態度に腹に据えかねたのだろう。
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りりかが学の半になると、夫と激しい喧嘩をすることも珍しくはなくなった。
「どうしてお父さんは、私のやりたいことを全部否定するの!」
りりかは、涙ながらに夫にってかかったこともあった。
しかし、夫は娘の痛な叫びを、全く理解しようとはしなかった。
「誰の稼いだで、飯がえるとっているんだ!」
夫は、声で鳴りつけ、全く聞くを持たない様子だった。
私は、その言葉を聞くたびに、自分が経済力を持たない専業主婦であることの無力さを痛した。
私も、厳格な両親から昭の厳しい教育を受けてきただ。
しかし、私は自分がわった窮屈さを、自分の娘にまで同じように押し付けるような教育をしたくはなかった。
私は、娘にはもっと自由に、のびのびときてほしかったのだ。
夫のは、厳しさというよりも、単なる支配欲の表れであり、し度が過ぎている亭主関ぶりだと私はっていた。
私は、庭内の空気が徐々にえ切っていくのをじていた。
あるの午、私が所のスーパーでの買い物から帰ってきたのことだ。
私が玄関のドアをけると、リビングの方から、娘と夫が激しく論している声が聞こえてきた。
その声は、いつもよりも剣呑な響きを帯びていた。
娘のりりかは、すでにになっていた。
「だから、になったんだし、しくらいお遣いを増やしてくれてもいいじゃない!」