"娘の十七万円を愛人に貢いだ夫の末路" 第14話
夫は、私の酷な言葉に観したのか、ゆっくりと顔をげた。
「……すみません。部の女性と、倫をしていました」
夫が、涙目でついに素直に自分ので倫の事実を認めた瞬。
私は、ので「勝った」ときくガッツポーズをした。
そして、ポケットのに入れたままにしているスマホの録音アプリに、識を向けた。
これで、かぬ証拠は全て揃った。
「俺も、入社以来、今までずっと族のために真面目に仕事をしてきたつもりなんだが……」
夫は、聞いてもいないのに、自分の倫の言い訳を話し始めた。
「の、彼女が卒で事部に配属されて入社してきてから、その若さとるさに、すっかりを奪われてしまったんだよ」
夫の目は、どこかくを見て、見るようなを帯びていた。
「彼女と緒にいると、まるで失われた自分の青を取り戻したかのように、毎が踊りしたんだ」
夫は、自分に酔っているようだった。
「彼女は卒で、私とは親子ほど齢がれていたというのに……私は、自分のも忘れ、完全に彼女に恋をして、狂おしいほどの恋に落ちてしまったんだ」
私は、夫のその言葉を聞いて、吐き気を覚えた。
夫の証言通りなら、この忌まわしい倫関係は、すでに1以からずっと面で続いていたということになる。
いくらこちらが事実を吐状するように仕向けたとはいえ。
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妻の目ので、よくもまあ「恋をした」なんて、学のような恥ずかしげもない話が、ペラペラとポエムのようにできるものだ。
連れ添った妻である私が、まるでこの部にいないかのように、自分の恋体験を楽しげに語る夫。
私は、そんな自己の塊のような男に、嫉妬するすら湧かなかった。
こんな気持ち悪い男に嫉妬するだけ、自分のがもったいないだろう。
「俺は、若くて美しい彼女の気を引くために、必で見栄を張ってを貢いだ」
夫は、愚かな自分のを懺悔するように言った。
「最初は、事を奢ったり、さなアクセサリーのプレゼントだったんだが。彼女からねだられるものが、バッグや計など、どんどん級なものになっていって……俺の遣いだけでは、到底りなくなってしまったんだ」
夫は、を抱えた。
「それで、とうとう実の娘である、りりかの仕送りのにまでをしたのね。最の父親だわ」
私は、酷に事実を確認した。
「ああ……あの、りりかが突然『に留学したい』と言ったは、正直言って、渡りにだとったよ」
夫は、悪びれる様子もなく、当の境を語った。
「おもスーパーのパートで働き始めて収入ができたし、会社の張費の偽装とわせて、毎振り込まれる額の留学のための仕送りのも、俺が自由に使えるとったんだ」
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夫の計画な犯に、私は絶句した。
「それで、おには内緒で、誰にもバレないように隠し座を作ったんだ」
その隠し座に、りりかの将来のための仕送りの部分を隠して。
そこから、よその女に貢ぐための湯のようなをしていた、ということらしい。
「じゃあ、郵便受けに頻繁に入っていた、あのや証券会社の投資の勧誘のDMは……」
私は、ずっと疑問だった謎の答えわせをした。
「あなたが、自分の名義できなおをかして利用していたから、顧客として送られてきたってことよね」
「……ああ、そうだ。彼女の求はエスカレートする方で、それだけどうしてもが必だったんだ」
夫は、力なく肯定した。
「りりかにも、本当にすまないことをしたと、今はくってる」
夫は、嘘くさい涙を浮かべて言った。
「りりかには、『自分からにきたいと言ったんだから、甘えずに向こうでも自した活をするように。お母さんには配をかけるから内緒にしろ』と、俺からきつく止めしていたんだ」
私は、夫のその言葉を聞いて、全てが繋がった。
「ああ、なるほどね。が届いた、あれからりりかにもう度話で聞いたのよ」
私は、りを込めて言った。
「毎、たった1500円しかない仕送りを、どうして疑問にわなかったのかって。文句を言わなかったのかって」
私は、娘の健気さをいし、涙がそうになった。