"娘の十七万円を愛人に貢いだ夫の末路" 第15話
「そしたら、娘は『お父さんに、それが社会の厳しさだ。これで活できないなら帰ってこいって、そう言われた』と泣きながら言っていたわ」
私は、夫を睨みつけた。
「あと、『女は卵1個からでも、夫して庭を支えられるように、嫁修業だとってなれよ』とも言われたって」
娘は、父親の理尽な言葉を真に受け、異国ので、必にもやしと卵で耐えていたのだ。
夫は、自分の放った残酷な言葉を突きつけられ、もはやグウの音もない様子だった。
夫は、ただただ私の糾弾の言葉を、神妙な顔をして、を縮めて聞いている。
「本当にすまない。から反省している。俺が完全にどうかしていた、バカだったんだ」
夫は、再びにをこすりつけた。
「だけど……だけど、分かってくれ。あんなにの女性をし、になったのは、俺ので初めてだったんだよ」
しまいには、涙でぐしゃぐしゃになったけない顔で、自己正当化のような言葉を言いす夫。
劇のヒロイン、いや、劇のヒーローを演じようとする夫に対し、私はりを通り越して、呆れ果てて言葉もなかった。
に訴えれば許されるとでもっているのだろうか。
自分がどれだけ残酷で、族を傷つける愚かなことを言っているのか、分かっているのだろうか。
結婚して数、苦楽を共にして連れ添ってきた妻に対して。
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よくもまあ、そんな残酷な言葉を、いけしゃあしゃあと言えるものである。
私は、自分のの選択をく悔やんだ。
厳格で真面目な父の元で育ち、結婚相も、無識のうちに父に似たようなタイプの男性を好きになった結果。
その相が、この目ので座している夫である、直太だったのだ。
昔から、私は父に厳しくされながらも、その奥にある親の確かなをしっかりと肌でじてきた。
今ではすっかり化と化してしまった、昭の『亭主関』というき方の良さ、器用なを、幼い頃からきちんとじていたからこそ。
私は、真面目そうに見えた夫の直太のことを信じ、好きになり、して結婚したのだ。
本当の亭主関とは、厳しさのにも、族へのいと優しさがあり、何よりも自分のと族を命懸けで切にする。
いざというには盾になる。まさに、の黒柱のことを言うのだ。
しかし、私が選んだこの男は、亭主関などという派なものでは全くなかった。
彼は、ただのモラハラ男だったのだ。
娘や妻など、にばかり厳しくて、自分の欲望にはとことん甘いであり。
自分勝で、私や娘の将来のことなど全く考えず。
も、族も、そして自分の部でさえも、誰も何も守ることができない。
ただのっぺらい、自分のプライドだけがい、ド流の偽亭主関以の男なのであった。
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私は、そんなくだらない夫の、自己憐憫に満ちた告を聞き終えると、きくため息をついた。
そして、私はエプロンのポケットから、もうつの類を取りした。
私は、問答無用で、すでに私の署名と捺印が済んでいる、記入済みの緑の、婚届を夫の目のにたく突きつけた。
「さあ、サインして」
夫は、目のに突きつけられた『婚届』の文字を見て、目を剥いた。
「お、おい、嘘だろ?待ってくれよ」
夫は、慌てて私の首にすがりついてきた。
「婚なんて、嘘?嘘だよな。頼む。おらしくない、ただのキツイ冗談だと言ってくれよ」
夫は、必の形相で命乞いをするように言った。
「あら、冗談なら、私だってもうし気の利いた面いことを言うわよ」
私は、夫のを酷に振り払った。
「あなたは、私を裏切って倫をして、私の夫としては当然完全に失格だけど」
私は、夫の目を見ろした。
「それ以に、い娘の将来のための仕送りにまでをして、女に貢ぐなんて。あなたは、の親として、父親としても完全に失格」
私は、断罪の言葉をした。
「ありえない、最の男だって、自分でもそうわないのかしらね。……まあ、こんな男に言っても無駄か」
私は、呆れ顔で吐き捨てた。
「ちょっと待ってくれよ!いくらなんでも、いきなり今婚ってのは、あんまりじゃないか!」
夫は、を叩いて抵抗した。
「あれは、ただ魔が差しただけなんだ!そう、ほんのちょっとした気の迷いの、来なんだよ!もう度としないから!」