"20万円を惜しんだ子供たちと6300万円の絶縁" 第12話
息子は慌てて言葉を繕おうとした。
「そういうじゃなくて……将来に、僕たちのものになるはずだったって……」
彼はしどろもどろになりながらも、文句を続ける。
「それを勝に売るなんて……」
私はすかさず言葉を遮った。
「将来に?それはあなたたちの希望観測ですね」
私はややかな声で突き放した。
「私の財産を私がどう処分しようと、あなたたちには切関係ありません」
娘も興奮してを乗りしてきた。
「相談もなしに勝に売るなんて、ひどすぎる!」
娘の目には涙が浮かんでいた。
しかし、その涙は母親を配するしみの涙ではない。
に入るはずだった財産を失ったことへの、執着とりの涙だった。
私は2をじっと見つめた。
静に、しかし極めて厳しい差しで彼らを射抜いた。
「相談、と言いましたね」
私はゆっくりと言葉を紡いだ。
「私が術費用を頼んだ、あなたたちは何と言いましたか?」
息子は目を泳がせ、ごもった。
「そ、それは……そのは、タイミングが悪くて……」
「タイミング?」
私は呆れたように聞き返した。
そして、はっきりと事実を突きつけた。
「沖縄旅にく費用はありましたよね?」
娘の肩がビクッとねた。
「40万円のエルメスのバッグを買う余裕もあった」
息子の顔から血の気が引くのが分かった。
「でも、実の母親の、が自由になるかもしれない術費用はせなかった」
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2は完全に黙り込んだ。
反論できないのだろう。
全てが紛れもない事実なのだから。
私はさらに言葉を続けた。
「私が痛いを引きずってを訪ねた、扉もけてくれませんでしたね」
嫁の声、娘の態度をいしながら言う。
「インターホン越しにたく断られました」
娘がさな声で弁解した。
「それは……ちょっと忙しくて……」
私はりを込めて言い放った。
「忙しかったのですね。実の母親が痛む膝をかばいながら、1もかけて訪ねてきても、扉をけるもないほどに」
私の声は静かだったが、確固たる志を含んでいた。
もう、彼らに何も恐れるものはない。
息子がすがるように言った。
「お母さん、僕たちだって悪気があったわけじゃない。ただ、本当にタイミングが悪かっただけで……」
しかし、その言葉には何の説得力もなかった。
私は追及のを緩めなかった。
「じゃあ、何があったのですか?詳しく教えてください」
彼らの目を見据えて尋ねる。
「なぜ、実の母親の術費用を断ったのですか?」
息子は言葉に詰まった。
「だから、タイミングが……」
私は核を突いた。
「6000万円以のの相続を待っていた、というタイミングではないのですか?」
2は息を呑んだ。
「母親が困窮してくぬのを待っていたという、タイミングではないのですか?」
その言葉に、2は完全に言葉を失った。
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図だったのだろう。
彼らの表が、全てを物語っていた。
驚き、焦り、そして隠しきれない罪悪。
それらが複雑に混じった表で、ただち尽くしている。
娘が必に取り繕うように叫んだ。
「お母さん、そんなこと考えてない!誤解だよ!」
娘の声は裏返っていた。
「本当に配してたの!連絡が取れなくなって、どれだけ配したか……」
「配?」
私は笑を浮かべ、静かに繰り返した。
「私が貯12万円しか持っていなくて、もやしとキャベツだけの活をしていた、配してくれましたか?」
私は歩にた。
「膝が痛くて階段も登れない状態だった、配してくれましたか?」
い沈黙が流れた。
に揺れる々の音だけが、周囲に聞こえていた。
私はゆっくりと、SNSでの来事をにした。
「SNSで楽しそうな写真を見ましたよ。沖縄の、級レストラン、ブランドバッグ」
2の顔がこわばる。
「幸せそうで良かったといましたよ。本当に」
私はしみを込めて言った。
「でも、その幸せのに、私の居所はもうありませんでしたね」
私は諦めの境で告げた。
「私はあなたたちのから、とっくに消されていたのです」
娘が泣きそうな顔で首を振る。
「そんなことない……」
「では、なぜ術費用を断ったのですか?なぜを訪ねても会ってくれなかったのですか?」
私の鋭い質問に、2はもう何も答えられなかった。
私はくため息をつき、話を終わらせることにした。
「もういいです。