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"3ヶ月開けなかった白い封筒と流産した妻" 第11話

だが、どこへ向かえばいいのか分からず、そのままち尽くした。

壁にかかった計の秒針だけがを刻んでいる。

あの、桜は子供を失ったことを伝えに来た。

自分は別の女を抱いていた。

そして、桜が泣きも叫びもしなかったという理由で、彼女がただ嫉妬しているだけだとそうい込んでいた。

「クソ野郎が」

い声が漏れた。

啓介が自分自に吐きつけた言葉だった。

初めて彼は誰のせいにもできなかった。

そのを境に、啓介は桜と過ごしたここ数ヶを執拗に掘り返し始めた。

に当のスケジュールを全て印刷させた。

自宅の管理記録や自の通話履歴と付を照らしわせていく。

すると、それまで見えていなかった事実が1つ、また1つと浮かびがってきた。

病院へ、桜は啓介に代わって夜3まで関連会社のリストラ案を修正していた。

翌朝自宅で倒れて識を失ったにも関わらず、病院へにまず会社の戦略チーム話をかけている。

理由はただ1つ。

啓介が役員会で窮たされないよう、最の数字を確認するためだった。

、桜は医師から静にするよう勧められていた。

だが啓介が張から帰ると、料理を準備して待っていた。

啓介はその、桜がほとんど事にをつけないのを見た。

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それでも「最欲ないのか」と言尋ねただけだった。

記録を追えば追うほど、自分の記憶がどれほど自己に編集されていたかがらかになっていく。

彼は桜との結婚活は悪くないとっていた。

きな喧嘩もせず、に苦労させることもなく、良いまわせてやったと。

だが今ならわかる。

自分が提供していたのは適な環境であって、関係性ではなかった。

ある夜、啓介は港区のマンションの引きしを理していた。

さな赤ちゃんの靴の箱を見つけた。

桜が持っていかなかったものだ。

蓋をけた瞬、彼はしばらく声もせなかった。

のひらに乗せるのもためらわれるほど、さな靴だった。

啓介はベッドの端に腰掛け、それをじっと見つめた。

その夜けまで、部かりは消えなかった。

しかし悔に浸るさえ、会社は許してくれなかった。

同じ週、内部のセキュリティチームから緊急報告ががった。

の競社と交渉だった素材事業の条件が、部に漏洩した形跡が見つかったという。

の企業が、名グループ内部でしか共されていなかった最収益ラインを正確に把握したで交渉案を修正してきたのだ。

戦略い表で言った。

「偶然とは考えにくいです。該当の数字にアクセスできたのは、会を含め7名のみで」

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啓介は資料をめくりながらふと尋ねた。

「アクセス権限の変更履歴は」

セキュリティチームが画面を切り替えた。

ここ3ヶで権限がに拡されたアカウントが表示される。

そのの1つがリナのアカウントだった。

啓介の線がそこに止まる。

彼自が許したものだった。

桜を探すことに躍起になっていた期、些細な決済のを省きたいと秘により広い権限を渡してしまっていた。

セキュリティチームが慎に付け加えた。

「リナさん本が直接ファイルをダウンロードした記録はまだ見つかっていません。しかし秘のアカウントを通じて、戦略の共フォルダーが複数回……通常の業務範囲内の能性もありますが」

啓介は即答しなかった。

の彼なら、リナを信じるところから話を始めていただろう。

だが今は、自分の判断そのものが信じられない。

彼はたく言った。

「誰にもらせるな。アクセス記録を全て保全しろ。削除されたものも復元させろ」

戦略が尋ねた。

「リナ秘にもお伝えせずに?」

啓介はし黙ってから答えた。

「特にリナにはらせるな」

リナは翌、啓介の変化に気づいた。

まず違ったのは彼の線だった。

はリナが報告を説すると、途で結論だけを聞いて話を打ち切った。

だが今は、報の所や伝達経まで1つ1つ確認してくる。

昼過ぎ、リナがお茶を置くと啓介が突然尋ねた。

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