"「卵も産めない」妻を捨てた夫の11年" 第15話
彼は子供さえも見捨てた。
「あの子もいらない。俺たちはやり直せる。これからは君のために馬馬のように働いて恩返しするから!」
私はガラスの向こうの極度の恐怖で歪んだ顔を見た。
ただ吐き気をじた。
「浩司さん、つ勘違いをされているようですね」
私は酷な真実を告げる。
「私が今来たのは、あなたの懺悔を聞くためではありません」
私はバッグにを伸ばした。
「あなたに贈り物を届けに来たのです」
浩司は呆然とした。
受話器を握っていたを緩める。
ぼんやりと私を見つめた。
私はバッグから公印の押された類を取りした。
ガラスに貼り付ける。
「これはグループの法務チームと顧問弁護士が共同で起こした、第2弾の訴訟です」
私は内容を説する。
「以の業務横領罪と公流用罪に加え、々は正式に刑事事件に付帯する民事賠償請求を提起しました」
私はたな罪状を告げる。
「あなたと斎藤子による共同詐欺を告発します」
私は詳細を読みげた。
「あなたが婚姻期に婚姻の財産を使って斎藤子に買い与えた全ての奢侈品、級マンション、そしてあなたの両親の座に正に送した200万円以について」
私は結論を述べた。
「々は全額の追徴を申請しました」
浩司の顔は瞬に真っ赤になった。
額に青筋が浮かぶ。
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勢いよくちがって私に向かって咆哮した。
「みさ、そこまでひどいことをするのか!」
彼は唾をばす。
「俺はもう座して頼んでるじゃないか!」
彼は自分の幸を嘆く。
「おはを全部取りげて、うちの親は活で、子はミルクすらないんだぞ!」
彼は私を非難した。
「俺たちをに追いやるつもりか!」
私は彼のりの線を受け止めた。
声は骨まで沁みるほどたかった。
「それは全てあなたたちが受けるべき報いです」
私は彼らの罪を数えげる。
「あなたの両親は私のおで級レストランで事をしながら、私を『卵も産めない毒婦』と罵った」
私はさらに続ける。
「斎藤子は私のおで買ったマンションで寝そべりながら、LINEで私を挑発するメッセージを送ってきた」
私は彼に問い詰めた。
「その、あなたたちはどうして私にきるを残そうと考えなかったのですか?」
浩司は完全に崩壊した。
「この狂め!この悪女が!」
彼は狂ったように防弾ガラスを叩きつける。
甲い打撃音が響いた。
隣の守がすぐに駆けつける。
彼の肩を押さえさせた。
「しく座れ!」
守が厳しく叱責した。
浩司は子に無理やり座らされた。
彼は荒い息をつく。
その目には完全な絶望が宿っていた。
私はもう彼の咆哮には関を示さなかった。
スマートフォンを取りす。
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彼の目ので、プライベートバンクの共同訴訟確認画面をく。
最終確認ボタンをくタップした。
画面に緑の通が表示される。
『起訴は全面に始されました。民事凍結と刑事追求は即効となります』
私はスマートフォンを裏返した。
ガラスに向け、彼に見せつける。
「浩司さん」
私は最の言葉を贈る。
「あなたのの半は、でしっかり反省してください」
浩司は画面の文字を見た。
まるで力が抜けたように子に崩れ落ちた。
受話器が彼のから滑り落ちる。
机ので障りな音をてた。
私は受話器を置いた。
ちがってコートの襟を直す。
振り返りもせずにドアに向かって歩きした。
背には、ガラス越しに声もなく絶望に苦しむ浩司の姿だけが残されていた。
そして、裁判のが訪れた。
方裁判所、第3法廷。
厳かな国章が正面央に掲げられている。
法廷内の空気は息苦しいほどかった。
私は原告席に座っている。
傍らにはグループの精鋭弁護士が控えていた。
方、向かいの被告席。
佐藤浩司、斎藤子、そして浩司の両親が並んでっていた。
浩司の囚はシワだらけだった。
義両親は俯き首をすくめている。
かつての傲さは見るもなかった。
斎藤子の腕には子供はおらず、顔はのように真っだ。
体は止めどなく震えていた。
裁判官が槌を々しく打ちろした。
乾いた音が法廷内に響き渡る。
「これより法廷調査を始します」