みかん小説
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"3200万円を隠した姑と「養ってやる」の夫" 第1話

その言葉がに落ちた瞬、私のは完全に止まった。

刻は午し回ったところだ。

の終わりを告げるたいを歩き、ようやくたどり着いただった。

属のドアをけた私を待っていたのは、らげる空ではなかった。

目のの廊を完全に塞ぐように、く積まれた何枚もの布団があった。

掛け布団、敷き布団、分い毛布に、汗を吸った敷きパッド。

それは全て、同居している義母の部から持ちされたものだった。

私は鳴ることも、泣き叫ぶこともなかった。

ただ、玄関の壁に掛けられた見慣れたエプロンを静かに見つめていた。

義母は腕を組み、勝ち誇ったような笑みを浮かべて私を見ろしている。

階の寝では、夫がまだ鼾をかいて眠っているはずだ。

このの義母は、まだ気づいていなかった。

自分が悪で積みげたその布団が、続いたこのの歪んだ常を終わらせる引きになることを。

このは、私と夫がに購入したマイホームだ。

、義父がくなった。

暮らしをがった義母を、私たちはこのに迎え入れたのだ。

同居を始めた頃は、で簡単な分担を決めていたはずだった。

義母は自分の洗濯と、自の掃除。

夫はゴミしと、呂掃除。

私は夕の準備と、共部分の掃除。

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それなりにく回っていたその約束は、いつのにか崩れっていた。

気づけば、のことのほとんどが私の肩にくのしかかっていたのだ。

義母は悪気のない顔で私に指示をす。

「ついでに私のものも洗って。買い物にくならこれもお願い。病院の予約、ネットで取ってちょうだい」

義母のさな甘えと、夫の無関

私が文句を言わずに処理するたび、はそれを私の仕事として固定化していったのだ。

私は総スーパーの本部で、経理の仕事をしている。

勤続になり、回のきな棚卸しと全舗のシステム更なった昨夜は、まさに戦だった。

舗から送られてくるデータと、物流倉庫の庫。

円のズレも許されない、厳しい数字の世界だ。

エラーの原因を突き止めるため、私はシステム担当者と何度も連絡を取りった。

なデータを照し続け、もせずにパソコンの画面と睨みっていたのだ。

目には焼けつくような痛みがり、肩はのように固まっていた。

なエラーを解消し、会社をたのは空がみ始めた頃だった。

たい朝の空気を吸い込みながら、ただしでもく横になりたい。

そので帰ってきた私の顔には、隠しきれない疲労が刻まれていたはずだ。

の奥から響いた声には、労いの響きは微もなかった。

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「遅かったわね」

パジャマのにカーディガンを羽織った義母が、仁王ちでこちらを見ている。

私はい息を吐きしながら、く答えた。

「ただいま戻りました」

義母は私の疲れた顔を瞥すると、顎で目のの布団のを指した。

「今気いいらしいから、全部洗ってちょうだい」

私は自分のを疑い、義母を見つめ返した。

「今ですか?」

義母はを鳴らした。

「今じゃなきゃないでしょう。物のシーツに替えるんだから」

私は静かに事実を伝えた。

「今、仕事から帰ってきたところです。昨の朝からずっと起きたままなんですよ」

義母はで笑い、たい言葉を投げつけた。

「事務なんて、どうせ座ってるだけでしょう」

え切った玄関に、義母の言葉が響く。

し働いてるくらいで偉そうにしないで。私は昔、仕事しながらのこと全部でやってたわよ」

義母の言う「洗ってちょうだい」は、ただ洗濯に入れるというではない。

い布団からカバーをし、洗濯を何度も回す。

階のベランダまでい布団を抱えてがり、太陽のに当てて干す。

乾いたら取り込み、またカバーを掛け直す。

その労働すべてを、今から徹夜けの私にやれと言っているのだ。

私のは無識のうちに、玄関横のフックに伸びていた。

そこには、私が毎につけている事用のエプロンが掛かっている。

残業で遅く帰ったも、休勤から戻ったも、私はに帰ればすぐにこのエプロンをにつけ、夕を作り、洗濯を回してきた。

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