みかん小説
本棚

"「3人まとめて連れてけ」と年商1200万円の妻" 第1話

ソファからがった夫のかずやは、テーブルのって私を見ろした。

「子供3は全員おが連れてけ」

私は無言でかずやの顔を見つめた。

「望み通りていっていいぞ。ただし3まとめてな」

隣に座っていた義母のみよ子が、嬉しそうにを叩いて笑った。

「そうそう。まとめててって。これでやっと静かになるわ」

私は静かに息を吐きした。

19だった。

朝の5に起きて弁当を3つ作った。

義母を病院へ連れてった。

夜は納戸の机で遅くまで仕事をした。

その19に対する答えがこれだった。

私はゆっくりと頷いた。

「わかりました」

その、テーブルの向こうに座っていた男が顔をあげた。

2の優馬だ。

優馬はい声で父親と祖母を交互に見た。

悔するけどいいの?」

かずやが顔をしかめて優馬を睨みつけた。

「あ?」

優馬は父親から目をそらさずに言葉を続けた。

「その言葉忘れないでね」

かずやが嫌そうに眉を寄せた。

「なんだそのの聞き方は」

優馬は表を変えずに淡々と答えた。

「別に確認しただけ」

優馬はそれきり黙り込んだ。

私にも、息子が何を確認したのかは分からなかった。

分かったのは1つだけだ。

こので黙って耐えるのは、この夜で終わりにする。

私は牧えみ、43歳。

産業という会社の経理財務部の主任をしている。

勤続は21になる。

広告

夫のかずやは46歳だ。

材という会社で営業をしている。

結婚してから19が過ぎた。

子供は3いる。

男の優馬は17歳で2

女のナツキは14歳で学2

次女のゆいは10歳で学5だ。

それに夫の母のみよ子、69歳。

7からこの緒に暮らしている6族だった。

器は毎18枚て、洗濯は1に2回回す。

米は5キロが10でなくなる。

その数字を全部覚えているのは、こので私だけだった。

私の1は5に始まる。

まず米を研ぐ。

それから弁当を3つ作る。

優馬の分は男子の量で用する。

ナツキは吹奏楽部の朝練があるからに渡さないとわない。

ゆいはだが、曜だけ帰りなので昼のおにぎりがいる。

6に洗濯を回す。

6半に朝を並べる。

その、かずやはまだ寝ている。

710分に起きてきたかずやは、聞を広げて噌汁の椀を持ちげた。

「今は遅くなるから」

かずやはそれだけ言ってていく。

91の朝もそうだった。

台所にっていると、廊の奥からゆいの声がした。

「おばあちゃんね」

ゆいが腕式の血圧計を抱えて、廊の奥の部へ入っていく。

さな学ノートを1冊脇に挟んでいた。

には鉛で「おばあちゃんの血圧」といてある。

2の10からだ。

みよ子がめまいがすると言いして、央病院のでも測って記録するように言われた。

広告

私が血圧計を買ってきた、ゆいがをあげた。

自分がやると言ったのだ。

あのゆいは8歳で、学3だった。

ふすまの向こうからみよ子の声が響いた。

くしなさい。うるさいわね」

ゆいはるい声で返事をした。

「はい」

腕にカフを巻く音がして、械の作音が鳴った。

それからゆいが数字を読みげた。

が138、が82」

みよ子はを鳴らした。

「ふん」

それだけだ。

ありがとうの言もない。

ゆいは正座したままノートに鉛らせる。

付と2つの数字と、それからいメモをく。

き終えると、机のの薬のケースをけて朝の分が減っているかを確かめる。

減っていなければ、の入ったコップを黙って置いてくる。

みよ子がみ忘れるからだ。

圧剤は毎朝きちんとまないとがないと、に何度も言われている。

その1に何をいているのか、私は覗いたことがなかった。

子供の持ち物を勝に見るものではないとっていたからだ。

台所に戻ると、優馬が制のシャツのボタンを留めながら階段をりてきた。

優馬は私を見て尋ねた。

「母さん、今って何に帰る?」

私はフライパンのを止めて振り返った。

「7くらいかな」

優馬は蔵庫をけてを見てから閉めた。

「じゃあ帰りに米だけ研いでおくよ」

私はを振った。

「いいよ、そんなの」

優馬はもう鞄を肩にかけていた。

「いいから」

優馬はそういう子だった。

広告

おすすめ作品

リンクを共有

以下のリンクをコピーして友達と共有してください: