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"「3人まとめて連れてけ」と年商1200万円の妻" 第4話

嘘だった。

子供に嘘をついたのは分あれが最初だ。

以来、私は言い返していない。

言い返した3分の代償があまりにかったからだ。

95曜、会社の昼休みに携帯が鳴った。

佐原製作所からだった。

話越しに佐原社の声が響いた。

「牧さん、ちょっと相談があるんだけども」

佐原さんの声はいつもよりだった。

「取引先の社にね、あんたの話をしたんだ」

私は首を傾げた。

「私の、ですか?」

受話器の向こうで佐原さんがお茶をすする音がした。

「うちの面をて直してくれたがいるって。そしたら向こうもうちも見てもらえんかと」

私は片で急いでメモを取った。

会議の窓からの煙突が見えて、その煙が真がっていた。

「何社くらいのお話ですか?」

佐原さんがし考えて答えた。

「2社。いやあ、3社になるかもしれん」

昼休みの残りが10分あった。

私はその10分で、引き受けたに必で組みてた。

夜に納戸で仕事をするは今でもりていない。

3社増えれば今のやり方では回らない。

でも断る理由がいつかなかった。

佐原さんは最にこう言った。

「牧さん、あんたがうちの数字を8分作ってきたんだ。値段はちゃんと言いなさいよ」

値段はちゃんと言いなさい。

その言が、その1番に残った。

翌週の曜、優馬は試験を受けにった。

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913、県内の会で朝から夕方までの記述模試だった。

から帰ってきたのは、が暗くなってからだった。

玄関で靴を脱ぐ音がいつもよりい。

8分歩いてきたような音だった。

帰ってきた優馬は鞄を置くなり私に向かって言った。

けたとう」

この模試の結果が、このの形を変える最初の撃になる。

判定の速報がたのは919曜だった。

夕方、優馬が印刷したを持って納戸に来た。

優馬はを私に差しした。

「これ、母さんにだけ」

判定の欄には、5段階の1番の記号がついていた。

志望の欄には、優馬が学のからき続けている国の名がある。

優馬は志望の欄を指で押さえていた。

読ませたいのはそこだという置き方だった。

私はそのを2度見た。

「すごいじゃない。まだ2だし」

私はを机に置いて優馬の顔を見げた。

「2でこれなら」

優馬はし照れたようにうつむいた。

「うん」

優馬は嬉しそうな顔をしない子だ。

でもそのを私にだけ持ってきたことが答えだった。

優馬はさな声で付けした。

「父さんには面談で言う」

926曜に、者面談が入っていた。

担任は君島先という42歳の男性で、から優馬の学を持っている。

優馬は私の目を見た。

「母さん、来られる?」

私は微笑んで答えた。

くよ。取ってある」

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優馬はを折って鞄に入れた。

「ありがとう」

そのの夜、私は納戸で見積もりを3枚作った。

佐原さんが紹介してくれた会社は、結局3社になった。

属加が1社、運送が1社、それにさな設計事務所が1社。

見積もりは3通とも、社名と業務の範囲と額を1枚に納めた。

読むが数えなくても分かる形にする。

8やってきて、これが1番揉めない形だとった。

3社とも規模が違うので、業務のを分けて値段をつけた。

帳簿付けだけの会社。

請求管理まで入れる会社。

ごとの資料の作成。

申告や税の相談は引き受けない。

それは税理士の先の仕事で、私がせる領域ではない。

だから見積もりの最には、いつも同じ文を入れる。

『税務に関するご相談は顧問の税理士の先にお願いいたします』

この1を守っているから、8どの取引先とも揉めたことがない。

見積もりを封筒に入れて宛名をいて切を貼る。

佐原さんの紹介だから、3社とも返事は4から来るだろうとっていた。

実際には、3社とも10と経たずに契約したいと言ってきた。

それもこちらの提示した額のままで。

佐原さんに言われた通り、私は自分のに割り戻してから額を決めた。

83万円で引き受けていた仕事に、今はその何倍もの値段がついている。

見積もりの署名欄を打ち込む号の欄にオフィス岡野と入る。

私の旧姓だ。

結婚する、旧姓を残したい気持ちがなかったわけではない。

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