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"親族席から消された母と24年目の離縁" 第11話

元のメモにペンをらせた。

「そして息子さんへの縁協議の申し入れを、それぞれ内容証郵便で送達します」

差しされた委任状に、私は持参した実印を真っ直ぐに押した。

朱肉の赤いが、に私の決の証としてくっきりと残る。

これでもう戻りはできない。

私の沈黙は、彼らを守るための優しさから、真実を突きつけるための刃へと変わったのだ。

夕方、私が桜商を抜けてに戻ると、玄関には見慣れない革靴が並んでいた。

かず彦がいつもよりずっとに帰宅しているのだ。

私が居のドアをけると、彼は腕を組んでソファにく腰掛けていた。

その顔には数の怯えはなく、妙にで自信に満ちた表が浮かんでいる。

テーブルのには、また真しいい封筒が1つ置かれていた。

「遅かったな。どこをほっつき歩いていたんだ」

かず彦は私を顎でしゃくり、テーブルの封筒を指差した。

「そこにサインと判子をしてくれ。お互いのためだ」

私は封筒のを確かめるまでもなく、それが婚届であると悟った。

「おもこのくつもりで、通帳を持ちしたんだろう」

かず彦はで笑いながら、得げに言葉を続けた。

「あちらのご両親には俺からうまく説しておいたよ。おが最おかしくなっていたとな」

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彼はソファに寄りかかり、を組んだ。

「50万円の包みと緒にを送ったら、向こうもひどく同してくれてね」

かず彦は角を歪めて笑った。

「これで見事に、おのせいで起きた式のトラブルは丸く収まったというわけだ」

彼はおそらく今、あの50万円と嘘のを相方の実へ送り終えたのだろう。

自分のついた嘘を完璧なものにするために、私をから追いし全ての筋きを完成させようとしているのだ。

かず彦はネクタイを緩め、まるできな仕事をやり遂げたかのようにきく息を吐いた。

「精神を病んで親族の集まりにもられない異常な妻とは、もうやっていけないからな」

彼は私を見すような目で睨みつけた。

「さあ、さっさといてってくれ。俺もこれからの活をて直さなきゃならない」

私から切りされるに、自分からり半を突きつけることで、完全に優位にったつもりでいる。

私は彼を鳴ることも泣いてすがることもせず、ただ静かにそのい封筒を見ろした。

「そう、あなたがそうしたいならそれでいいわ」

私の予に落ち着いた声に、かず彦はしだけ審な顔をした。

しかし、すぐに自分の勝利を確信したようにく笑い、ふんぞり返った。

彼はまだ何もらないのだ。

、自分が用したこのっぺらい婚届が何の役にもたなくなること。

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弁護士からの正式な内容証郵便が彼の職に届き、保のための嘘が完全に砕されること。

そして、息子への続きという誰も予していなかった現実がしていること。

かず彦は満げにを鳴らし、呂に入るために居ていった。

私はテーブルのに残された婚届を、たい目で見ろした。

彼がき込んだ署名と捺印。

これこそが、彼が自らの嘘を隠蔽するためには私を追いそうとしたかぬ証拠だ。

私はスマートフォンを取りし、その婚届の写真を隅々まで鮮に撮した。

次に私は、彼が脱ぎ捨てた背広のポケットを静かに探った。

指先に触れたのは、さく折り畳まれたのレシートと、宅配業者の伝票の控えだった。

広げてみると、駅級フルーツの名と、3万円の果物かごの代が印字されている。

そして伝票の届け先は、ゆうとのしい妻の実だった。

品名の欄には「果物、類」と彼自の汚い字でき込まれている。

受付の付は昨の夕方で、配達指定刻は今の午になっていた。

で50万円を引きし、嘘のき、果物と緒に送り付ける。

その連のが、付とという客観な記録によって1本の線に繋がった。

私はそれらの控えをテーブルに並べ、シワを伸ばして1枚ずつ写真に収めた。

した画像データを、田先から教えられていた事務所の連絡先へとすぐに転送する。

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