みかん小説
本棚

"亡き息子の墓で出会った二人の子供" 第3話

「子供たちにわせていただけますでしょうか?」 田ためらってから、2を2階の遊戯へ案内しました。狭い階段をがっていくと、きしむ音がします。壁には子供たちが描いたらしい絵や作も貼られていました。太陽と族らしきを描いたものがく、周はその1枚1枚に目を止めずにはいられませんでした。

窓際に蒼太がいました。隣には結が座り、兄の袖を掴んでいます。周と幸子が入ってくると、蒼太が振り向きました。目がいます。しかしすぐにまた無表に戻りました。

「蒼太くん」 幸子が慎づきます。「蒼太くん、に霊園であったよね」 蒼太は答えず、ただを見つめています。田が横で言いました。 「蒼太くんはあまり話しません。ここに来てからはほとんどを聞かないと言ってもいいくらいです。ただ、結ちゃんが誰かに連れてかれそうになったり、らないが急にづいたりすると、蒼太くんはすぐに結ちゃんを抱きげてしまいます。それ以は普通にをつないだり、隣に座らせたりして過ごしているんですけれど」

と幸子は目をかわしました。それはただのりではないと、2ともじ取っていました。何かが蒼太のに根を張っている。そうわせる話でした。

広告

「結ちゃんはおいくつですか?」 周が尋ねます。「3歳になったばかりです。まだ幼くてがかかります」 田のため息をつきました。「蒼太くんはいつも妹のそばをれません。事のも寝るも、必ず様子を見ています」

「結ちゃんをし見せてもらえるかしら」 幸子が優しく尋ねると、蒼太はさりげなく結に体を寄せました。拒絶というより、無識の防御反応のようでした。幸子はそれ以づかず、そのに止まりました。 「子供たちの両親はどうなったのでしょうか?」 周が慎に尋ねます。 「お母様はくになくなり、お父様は確認できる記録が分にないと申しました。親戚もおりません。連絡の取れる方が誰もいないのです」

と幸子は目をかわしました。父親の記録が乏しいという言葉がに引っかかりました。 「子供たちがここに来た経緯は分かりますか?」 田類の束をきました。「3に入りました。当、蒼太くんは8歳、結ちゃんはまれたばかりでした。事故の報が入った、蒼太くんは学からまっすぐ病院に向かおうとしたそうです。しかし当のことで、詳しい記録は私ども把握しておりません。蒼太くんが施設に来た当初は、夜になるとよく泣いていたと聞いています。今はあの通り、ほとんど泣きません。

広告

その代わりに、いつも結ちゃんのそばをれないのです」

幸子は用話を聞き、目を伏せました。3、あの子は1でどれほどのものを抱えてきたのでしょう。3、琢磨がくなったのと同じ期でした。周は胸が沈み込みました。 「これ以は、私ども詳しくはお把握しておりません。個報のこともありますので……」 周は蒼太を見つめました。さな肩がかすかに震えていました。 「また来るからね」 幸子が言いました。蒼太は答えませんでしたが、わずかに顔をあげます。そのまなざしには何か伝えたいものが宿っているようでした。

と幸子は遊戯にしました。に乗り込んでからもしばらく沈黙が続きました。 「あなた、あの子たち、やっぱり何かおかしいわ」 周はハンドルをく握りしめました。 「琢磨がくなった期と、子供たちが施設に来た期が同じだ。それじゃあ、もしかして……」 幸子は言葉を続けられませんでした。しかし2とも同じことを考えていたのです。確認しないといけない。子供たちと琢磨の関係を正確に調べる必がある。

敷に戻った周はまっすぐ斎へ向かいました。腕であるに調査を依頼しました。 「琢磨のことを調べてほしいんだ。3、琢磨がくなるを全て確認してくれ。

どこにんでいたのか、誰と会っていたのか、全て調べてくれ。それから藤堂結、藤堂蒼太という子供たちも調べてほしい。今、児童養護施設にいる」

広告

おすすめ作品

リンクを共有

以下のリンクをコピーして友達と共有してください: