みかん小説
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"井戸の謎と、睡眠薬入りの水" 第16話

勢いよく部ようとした私を、なおもけ太郎が引き止める。

「止めるな!」 「わ、分かった。分かったから。ただくならせめて……」

招きする彼の元にを寄せる。「ふむふむ」と話を聞き終えると、今度こそ私は部た。施設をる。

そうしてにたどり着き、堂々と駐を置いて玄関からに入った。

「お母さん、あんなに勢いよかったのに結局帰ってきたのか。ま、く当てもないしな。配しなくてもすぐ父さんにわせてやるよ」 「お母さん、帰ってこられたんですね。すぐに夕飯温め直しますので」

儀式の準備をしていたのか、腕まくり姿のがリビングからてくる。しかし私は彼らを無し、まっすぐ廊んだ。突き当たりにある納戸に入り、そこからダンボールと懐灯を持ちす。さはじなかった。これもまたアドレナリンによるものだろうか。

「ちょっと、何してるんだよ」 「母さん、どこへくんです?」

の声を背で聞き、私はまっすぐキッチンへ入ると、そのまま勝からた。背にいる勇気とカナが私の向を伺っている気配をじる。気に止めずに庭をんでいくと、彼らはようやくき先を察したらしい。バタバタと慌てる音が聞こえてきた。

「遅いのよ」

私は呟いて井戸のち止まる。井戸の蓋をけて懐灯を面に置き、ダンボールのからペットボトルを取りした。

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流れるような作でキャップを次々にけると、両に持ってに入っているを井戸へぶちまける。

とととととととと……!

気気良い音を響かせながら、古い井戸へとが注がれていく。

「やめて!」

絶叫にい声が方で響いた。しかしやめるわけがない。

「母さん、何してる? やめてくれ!」

勇気は今にも泣きしそうだ。そんな彼らの必な叫びを聞けば聞くほど、今のこの為がよくじた。

「いやよ。誰がやめるもんですか」

が私のところにたどり着き、腕を掴まれる。「して!」そう言って振り払えば、あっというに体は自由になった。ちらりと目をやると、カナと勇気が尻もちをついているのが照らされている範囲にだけ見て取れる。若いのに何てひなことだろう。私は次々とペットボトルを空にしていく。

「何をしてるか分かってるの? 井戸を穢さないで。俺たちの努力を無駄にする気か!」 「聞き悪い……!」

腰やにすがりつかれるが、びくともしない。そうして私は最の1本を注ぎ終えた。

「なんてことを……!」 「おしまいだ」

を見て、施設をにけ太郎から聞いた話がどうやら本当らしいと確信する。

『納戸のダンボールに入ってるペット本のを井戸にぶちまけろ。勇気とカナは井戸で儀式をしている。神聖なに汚れたを入れればあいつらは怯るはずだから』

彼のセリフをしながら、私はにしていたペットボトルを放り投げた。

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カン、と乾いた音がするので懐灯を音の方に向ける。見ると垣根のに、用の作業灯がひっそりと置かれていた。延コードが面をうようにへと伸びている。そのにこんなもの……。

私は辺りを照らし、スイッチを見つけてオンにした。パッとかりに照らされて、周囲の状況が丸く縁取られたように浮かびがる。

まさか……泣いてるの?

面に膝をついた勇気とカナ。りと絶望の混じった顔をしていたが、勇気の方はあろうことかボロボロと涙を流しているのだ。

「ただのを入れただけだけど」 「違う……浄化の効果が切れた。汚れただ」 「いいえ、違う。あなたたちが夜な夜なの蛇をひねってペットボトルにせっせと詰めたよ。ああ、でもこれにも薬が入ってたのかもね」

勇気が瞬きょとんとした顔を見せる。しかし次の瞬、カナがきっと猿のような奇声を発した。はっとした勇気がいつくしむように彼女の背をさすり始める。だが私はお構いなしに淡々と指摘した。

「カナさん、おかしな声はやめて。所迷惑よ」

をかきむしり、気の悪い叫びをあげていたカナがぴたりとその泣き声を止める。すっかり狂ってるのかとったけれど、にも理性は保ってるのね。

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