"会長を救った孤児と十年目のDNA" 第17話
田が封筒の内容物をテーブルに並べた。
複数枚の類。
検査関の公式レターヘッド。
そして、弁護士の署名入りの確認。
健造がをいた。
「この結果により、現私の邸宅に滞している子供、勇気は」
健造は勇気を見ろした。
「私の息子、幸介の実子であることが物学に証されました」
会議に揺がる。
「堀田の正当な血縁者であり、法な続きを経て、継者として認定する準備をめています」
会議の空気が変した。
類を受け取った役員たちが、慌ててそれを読み始める。
数が顔をげ、勇気を見た。
勇気は補助子に座ったまま、背筋を伸ばし正面を向いている。
無数の線を受けても、表を切変えなかった。
悟はったまま、類をに取った。
読む速度が普段よりらかにい。
読み終えて顔をげた、その表はまだ穏やかさを保っていた。
しかし、目の奥の焦燥は隠しきれていない。
「会。DNA鑑定の結果は尊します」
悟は言葉を継いだ。
「しかし、継者の認定は然るべき続きと取締役会の承認が必です。今こので即決することには賛成できません」
悟は線を勇気に向けた。
「それに、この子供が本当に幸介さんのお子さんだとしても」
悟はややかに言い放つ。
「成育環境や教育状況など、継者として適切かどうかを慎に判断するべきではないでしょうか」
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悟は役員たちを見回した。
「な判断が会社を誤った方向に導くことは、歴史が証しています」
健造はじなかった。
「では」と健造は言った。
「勇気に話をさせましょう」
悟は瞬、きを止めた。
「会、10歳の子供に取締役会で発言させるのは……」
「聞いてから判断してください」
健造の言葉に、悟はをつぐんだ。
健造が勇気を見た。
勇気はゆっくりとちがった。
補助子からて、いテーブルの端に歩み寄る。
役員たちの顔を順に見渡した。
それから、着の内側からあの古い帳を取りした。
テーブルのに置く。
表が擦り切れ、使い込まれた帳だった。
「これは、私の父、幸介がいた帳です」
勇気の平坦な声が響く。
「械の設計図と、数字がいてあります。私はずっとこれを持っていました」
勇気は帳にを置いた。
「が全部分かるわけではないですが、数字の部分は読めます」
勇気は帳のページをいた。
「父は、この帳のに堀田製作所が使う材料の標準なコストを記録していました」
役員たちが息を呑む。
「何もかけてき溜めた数字です。鉄の単価、部品の調達コスト、ロットごとの価格変。全部ここにいてあります」
勇気はそこで度息を吸った。
それから、決定な言葉を続けた。
「数、この邸宅に悟さんが来た、廊の奥の部に類を置いていくのを見ました」
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勇気の線が悟を捉える。
「その、表がいていたページを、瞬見ました」
部の全員が勇気を見ていた。
「私は数字を見ると、のに残ります。忘れられないんです」
勇気は目を閉じた。
「あのページにいてあった数字を、ここで言います」
勇気は閉じていた目をけ、数字をすらすらと読みげ始めた。
品目ごとの調達単価。
ロット数。
期。
流れるように、淀みなく数字が紡がれる。
テーブルの端に座っていた経理担当の役員が、元の資料と照し始めた。
数字が致するたびに、その役員の表が青ざめていく。
「この数字と、父の帳にいてある標準コストを比べると、差額があります」
勇気は帳をき、特定のページを示した。
「父の記録では、この部品の調達単価はここにいてある額です。でも、悟さんの類にいてあった額は、それよりきかった」
勇気は経理担当を見た。
「差額は1ロットあたり、このくらいです」
勇気は正確な数字を言った。
「これが何も続いていたとしたら……」
勇気はそこで言葉を止めた。
続きは言わなかった。
言葉ではなく、提示された数字そのものが真実を語っていた。
経理担当の役員が元の類を激しく繰る。
隣の役員に何かを打ちした。
その役員が、また別の分い類を引っ張りす。
会議ので、静かに、しかし確実に何かが崩れ始めていた。