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"乳がん手術日にゴルフへ行った夫の末路" 第3話

啓介の着のポケットで、話が鳴った。

彼はち止まり、スマートフォンをに当てた。

「ああ、丈夫です」

彼は仕事用の声をした。

「それで、きましょう」

彼のから、笑い声が混じった。

るく、楽しげな声だった。

私は啓介を追い越した。

3歩先を歩き、決して振り返らなかった。

に向かう途

の鍵を取りしながら、私は1つだけ聞いた。

彼の方を振り返る。

術の、来てくれるよね」

私は彼の目を見た。

啓介は怪訝そうな顔をした。

「当たりだろ」

彼は軽くを振った。

「仕事は調するよ」

私はその言葉を聞いて、しだけ堵した。

それで、助席のドアをけ、に乗った。

啓介も運転席に乗り込み、シートベルトを締めた。

エンジンをかける。

「ああ、そういえばさ」

啓介がハンドルを握りながら言った。

「今度の曜、別部署のみ会なんだけど」

彼はアクセルを踏む。

「幹事、任されちゃってさ」

私は彼を見た。

乳がんの術の説を聞いた帰りだ。

そんなに、み会の話をしている。

私は窓のに目を向けた。

何も言わなかった。

「そう」

私はただ言、く返した。

「何?ってる?」

啓介が議そうに私を見た。

ってないならいいけど」

彼はため息をついた。

「なんかさっきから黙ってるから」

私は膝ので両く握りしめた。

乳がんの術の説を聞いた帰りに、妻が黙っている理由をこのは考えない。

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ただ「ってる?」と聞く。

自分に向けられたかどうかだけを確かめようとする。

このは、私がどれだけ「怖い」とっているかを、全く像していないのだ。

術の夜だった。

優馬はもう、寝で眠っている。

の朝は、私の母に来てもらうことになっていた。

母が優馬の朝の支度をして、保育園に送る。

そういう段取りになっていた。

入院の荷物を詰めたバッグは、玄関に置いてある。

なものは全部確認した。

あとは、啓介と緒に病院へくだけだった。

私はリビングに戻った。

啓介がソファーに座っている。

、8にはないとだよね」

私は彼に確認するように言った。

啓介はスマートフォンを見ていた。

「あのさ」

啓介がいた。

嫌ながあった。

は、けなくなった」

私は彼の言葉のを、すぐには理解できなかった。

「え?」

私は聞き返した。

「仕事」

啓介は画面を見たまま言った。

「どうしてもせない案件が入った」

私の方を、度も見なかった。

術なんだけど」

私はすがるように言った。

「分かってるよ」

彼は苛ったように言った。

「でも、タイミングが悪かったんだよ」

私は息をんだ。

私の術のタイミングが悪かったと、彼は言っているのだ。

から伝えてあったよね」

私は声を絞りした。

「相のある仕事だから」

彼は言い訳を並べる。

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「こっちの都だけではけないんだよ」

私は彼を見据えた。

「私の術は、こっちの都なの?」

彼は鬱陶しそうにを掻いた。

「そういうじゃなくて」

彼は続ける。

「病院から、族に待ってて欲しいって言われてる」

私は必に訴えた。

「お母さんに来てもらえばいいだろ」

彼はさらっと言った。

最初から、そう言うつもりで用していた答えのように。

「私は、あなたに来てほしいの」

私は彼にづいた。

「夫に、術の緒にいてほしいの」

啓介は顔をげた。

「だから、仕事が……」

もう、彼のでは結論はている。

このは「仕事」という言葉をした点で、私の術と秤にかけて仕事を選んでいるのだ。

「分かったの?その案件?」

私はかすれた声で聞いた。

「今、夕方」

彼は目を逸らして答えた。

「夕方に分かって、今まで黙ってたの?」

私は彼を責めるように言った。

「言いにくかったんだよ」

彼は顔をしかめた。

それは私への「申し訳ない」ではなかった。

自分の「居の悪さ」の話だった。

私は彼に向かって、きな声で鳴りたかった。

でも、の朝には病院へかなければならない。

もできないまま、術台にがるわけにはいかなかった。

だから、私は込みげてくるりをみ込んだ。

「分かった」

私は無理に平坦な声を作った。

「ごめんな」

啓介は軽い調子で言った。

「落ち着いたら、顔をすから」

彼はそう言って、すぐにスマートフォンの画面に目を落とした。

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