みかん小説
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"4回の救急着信と1ヶ月後の離婚宣告" 第1話

救急のサイレンが鳴り続ける、私は元に届いた画面に目を落とした。夫から1枚の写真が届いていた。隣にいたのは私ではなかった。私はスマートフォンを握りしめたまま、画面から目をさずにじっと見つめた。

画面ので黒川尚弥はを背にして笑っていた。所はシンガポールのホテルだった。写真の背景にあるにホテル名がさく映っている。私はその文字を確認した。午さやがインスタグラムのストーリーにあげていた所と同じだった。さやはいワンピースにきなサングラスをかけ、シャンパンのグラスを持っていた。尚弥の肩にぴったり寄り添っている。尚弥はし顔を傾けてさやの方を見ていた。私にはもう何も向けていない穏やかな目だった。

写真のにはいメッセージが続いていた。

さやは体調が悪い。

俺が付き添う。

予定はに送っただろう。

来ないなら好きにしろ。

で巻き込むな。

私はしばらくその文字を見つめていた。救急隊員が何か声をかけている。酸素マスクの向こうで声がく聞こえた。

「黒川さん、聞こえますか」

「もうすぐ病院に着きます」

私はかすかにまぶたをかした。腹の奥が焼けるように痛かった。胸をかすたび脇腹まで激しく響いた。腕には点滴が入っている。制の袖には自分の血がついていた。

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さっきまで痛みで何も考えられなかった。なのになやの写真だけは妙にはっきり見えた。

救急の窓に粒が細く流れていた。事故の直も同じだった。ワイパーを1番くしてもが見えにくかった。架をりるで対抗線の向こうからきなライトが揺れた。次に見えたには型トラックが線を超えていた。私は反射にブレーキを踏んだ。ハンドルを切った。しかしわなかった。

鈍い音がしてエアバッグがいた。胸をく押された。その何分経ったのかわからない。誰かが窓のから呼んでいた。ドアはかなかった。救急隊員がガラスを処理して私をしてくれた。スマートフォンは助席の元に落ちていた。救急隊員が拾って持ち物として緒に運んでくれた。画面の端にはひびが入っていたが、まだ画面はついていた。だから私はあの写真を見ることができた。

、私は話で彼に聞いた。

「本当にさやさんと2くの」

私は受話器を握りしめながら問い質した。尚弥はい声で答えた。

「そう言っただろう」

「私には3けばいいって言ったよね」

「おが来ないと言ったんだ」

私は声を張りげた。

「2くことに反対してるの。そこを変えないでよ」

尚弥はさく息を吐いた。その沈黙だけでもう面倒だとっているのが分かった。

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「さやは今1にすると定になるんだ。だから夫であるあなたがまで付き添うの」

「昔からの付きいだ。事ってるのが俺なんだよ」

「それなら私を誘う必はないでしょう」

私はややかな声で返した。尚弥の名を呼ぶ声がたくなった。

「また話をやこしくするな」

私は話を持ったまましばらく何も言わなかった。尚弥は続けた。

「おも来れば済む話だ。仕事も調できるだろう」

「できないわよ」

「数だぞ」

「そういう問題じゃない」

「じゃあ何が問題なんだ」

私は答えた。

「妻ので昔の恋を優先してることよ」

尚弥はで笑った。

「そうやって何でも男女の話にするな。さやは具が悪いだけだ」

「私はかない」

「勝にしろ」

そこで話は切れた。

話を切った、私はしばらく仕事机のに座っていた。尚弥の発そのものを止めるつもりはなかった。なのだからきたいならけばいい。ただ妻に昔の恋との旅を認めさせるために、おも来ればいいというやり方が嫌だった。3かければ何もろめたいことはない。尚弥は本気でそう考えていた。でも私が欲しかったのは同じの席ではなかった。妻としてどこに線を引くのか、ただそれだけだった。そこを聞くたびに尚弥は私がさやを嫌う話に変えた。おになれば済む。

にはいつもそういう形になった。私はそのもこれ以話しても同じだとって話を切った。

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