"年収400万円の総務担当と6000万円の顧問契約" 第18話
「エミさん、井は全てのファイルを削除していきました。彼が商事でめようとしていたしいオペレーションフローは跡形もなく消えてしまいました」
私は淡に言った。
「元々必ないものよ。彼が作ろうとしていたフローなんて、誰も使っていなかったんだから」
彼はそうに尋ねた。
「ですが、オペレーション部はこれからどうなるんでしょうか?渡辺副社は職、井は退職。この部は今完全にトップです」
私ははっきりと告げた。
「あなたがやるのよ」
彼は驚愕した。
「僕がですか?エミさん、僕には無理です」
私は彼を勇気づけた。
「あなたならできる。あなたは商事に4もいた。私が辞めた、あの混乱のであなたは1で2ヶ会社を支えた。あなたなら丈夫」
話の向こうで、彼はしばらく黙っていた。
「エミさん、鈴社からも暫定にオペレーション部をまとめるように言われました。でももし渡辺副社が戻ってきたら……」
私は断言した。
「彼はもう戻らない」
彼は議そうに尋ねた。
「どうして分かるんですか?」
私は事実を述べた。
「購買リベートの問題が事実と認定されれば、それはもう職で済む話ではないからです。司法のに委ねられる問題です。そして藤原さんは、鈴社のように甘いではない」
案の定、1週商事は社内通達を発表した。
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『副社渡辺カイトはな就業規則違反により、彼が推薦した井と共に懲戒解雇とする。利益相反の疑いについては法務部及び部の弁護士に調査を依頼している。と同に、商事は取引先ブラックリストに追加され、関連する全ての契約は破棄。IT器の購買契約も監査対象となった』
そのニュースが社内に広まっても、私が像していたようなきな騒ぎにはならなかった。
誰もがのどこかで、そうなるだろうと分かっていたからだ。
誰もが佐藤エミが8つの部署の仕事をしていたことをっていたのに、誰もそれをにしなかったように。
らないのではない。
見て見ぬふりをしていただけだ。
この世界で最もっぽいものは、全てが終わったの「やっぱりおかしいとってたんだ」という言葉だ。
渡辺カイトが処分された翌。
私はいがけない物から、通のを受け取った。
鈴社からだった。
LINEではなく、アークスの受付に届けられた正式なきのだった。
そのはかった。
『佐藤エミさん、商事が君にしてきたことは、申し訳なかったの言で済まされるものではない。12、君は黙ってこの会社を支えてくれた。それなのに私は、君が何をしてくれているのか全くらなかった。これは経営者としての私の最の失敗だ』
私は続きを読んだ。
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『渡辺の件では、君にきな助力を得た。だが君が彼に復讐するためにいたのではないことも私には分かっている。君は商事のことを考えてくれたのだと。今君がどこにいようとも、商事の扉はいつでも君のためにかれている。鈴健』
私はそのを丁寧に折りたたみ、引きしの奥にしまった。
さんが私のオフィスのドアをノックした。
「エミさん、しいクライアントです」
私は尋ねた。
「どちらの?」
彼は資料を見ながら答えた。
「スカイメディア。Bラウンドの資調達、社員が50から200に急増して、オペレーションシステムが全く追いついていないそうです。CEOが、商事で実績のあるチームにと直々のご指名です」
私は議にった。
「どうして私たちのことを?」
彼は笑って答えた。
「商事のマーケティング部が、業界のチャットグループで推薦してくれたそうです。彼の言葉を借りるなら、アークスには会社の業務効率を40%も向させられる神みたいながいる、と」
マーケティング部。
かつてイベントのスケジュールが面倒だと毎のように私に泣きついてきたあの部が。
私はパソコンをいた。
「林さんは指示を待っています。呼んでください。スカイメディアの案件、彼女に主導させます。最初のヒアリングだけ私が同する」
しい仕事が始まろうとしていた。