"「他人の姉に使う金はない」夫と800万円の新居" 第28話
『お父さん、お母さん、ご配をおかけしました。でも、もう丈夫です』
私はので両親に向かって静かに語りかけた。
『お姉ちゃんが私を守ってくれたように、これからは私がお姉ちゃんを守っていきます』
姉も静かにをわせていた。
チーンと鳴らしたお鈴の澄んだ音が、の夜の空気に優しく溶け込んでいった。
のにあったいしこりが、完全に消えっていくのをじた。
しい活は、とても静かで驚くほど穏やかなものだった。
朝は2で公園を散歩し、帰りにスーパーで買い物をする。
昼がりには、当たりの良いベランダで温かいお茶をみながら昔話をした。
「あのは本当に変だったわね」と笑いうは何にも代えがたいものだ。
私は週に3回、くのパンでパートを始めた。
夫に「俺の稼ぎでわせてやっている」と見されていた頃とは違う。
自分のでち、自分の力で稼いだおで買うつつのものに、確かな価値をじた。
姉も懸命にリハビリを頑張り、今では杖をつかずに1で散歩にけるまで回復した。
浩司さんは私に「に使うはない」と言った。
おこそが番価値があり、は切り捨てるべきだとい込んでいたのだ。
しかしその傲な考えが、彼自のを破滅させた。
誰かのために自分のを差しせるこそが、を本当に豊かにできるのだと、私は姉の姿から教わった。
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私たちがに入れたこの平穏な毎は、姉が5、見ずらずの義母のために差しした優しさが巡り巡って返ってきたものなのだ。
憎しみや嘘は自分を滅ぼすが、いやりと謝のは必ず自分を救ってくれる。
あるの午、姉と緒にくの商へ買い物にかけた。
し肌寒くなってきたが、私たちの頬を優しく撫でていく。
「由美、見て。あそこの百さん、派なさつまいもがくなってるわよ」
姉が嬉しそうに指を差した。
「本当だ。今夜はお姉ちゃんの好きなさつまいもご飯にしようか」
私たちが笑いいながら歩いていると、すれ違うたちが温かい目を向けてくれた。
「仲の良いご姉妹ですね」とレジの女性が笑顔で声をかけてくれる。
「はい。私にとって世界で番切な姉です」
私がそう答えると、姉はし照れたようにを向いた。
けれどそのは、私のをしっかりとく握り返してくれた。
夜になり、私たちは温かい布団に入った。
隣のベッドから、姉の穏やかな寝息が聞こえてくる。
私は窓ので輝くさなのを静かに見つめた。
20、私は自分を押し殺し、たい言葉に耐え続けてきた。
全ては族という所を守るためだとい込んでいたからだ。
けれど本当の族とは、や犠牲のに成りつものではなかった。
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互いをいやり、苦しいにそっとを差し伸べえる関係。
それこそが何よりも尊い、本当の族の絆だったのだ。
翌朝、私はいつものようにしく目を覚まし、リビングのカーテンをけた。
眩しい朝のが、部の隅々にまで差し込んでくる。
キッチンでお湯を沸かしていると、姉が目をこすりながら起きてきた。
「おはよう由美。今朝もいいお気ね」
「おはようお姉ちゃん。今も楽しく過ごそうね」
淹れたてのいお茶を、2つの湯呑みに注ぐ。
湯気と緒にほのかな茶葉のりが漂った。
両で湯呑みを包み込む。
のに広がる温かさが、ゆっくりとのまで染み渡っていく。
私は窓のの青空を見げ、く静かに息を吸い込んだ。
私のは、ここからまたしく始まっていくのだ。
回りをしたけれど、私はついに自分だけの本当の幸せを見つけることができた。
失いかけたを取り戻した私の朝は、どこまでも澄み渡り、希望のに満ち溢れていた。