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"3000万円と捨てられた母の罠" 第12話

介護ホームに捨てられたのこと、認症の検査のこと、薬のこと、全てを話しました。直さんはメモを取り、はる子の話を言も聞き漏らしませんでした。 「録音があると伺いましたが……」 「はい」 はる子はズボンの縫い目からペン型録音を取りし、直さんに渡した。直さんは再ボタンを押した。さやかの声が流れした。 ——「診断さえれば成の申してに入るから……になれさえすれば通帳は私たちが管理するんだから……薬をませ続ければいいのよ」

録音は続きました。直さんの表が険しくなりました。 「この録音、お預かりしてもよろしいでしょうか? 証拠として保管する必がありますので」 「はい」 はる子は録音を渡した。 「切に保管します」 直さんは録音をバッグに入れた。 「この録音内容からすると、いうちに財産の処分を試みるでしょう」 直さんは泉さんを見た。 「ご族の方がおばあちゃんをどこかへ連れてこうとしたら、すぐに連絡をください。司法士の事務所かである能性がいです」 直さんは名刺を取りし、泉さんに渡した。 「この番号にご連絡ください」 泉さんは名刺を受け取り、頷いた。 「施設の記録については協力請をして確保します。病院の記録はがかかるかもしれません。

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しかし、この録音だけでも分な証拠になります」

さんははる子のを握った。温かかった。 「母がとても配しておりました。必ず助けてあげてくれと」 はる子は涙がました。今度はこらえませんでした。 「ありがとう」 直さんはがった。階段をりながら振り返った。 「演技は続けてください。絶対に気づかれてはいけません」 「はい」 直さんはっていった。

はる子は泉さんと緒に廊に戻りました。 「丈夫ですか?」と泉さんが尋ねた。はる子は頷いた。 「ありがとう。本当に……」 「とんでもないです」 泉さんは微笑んだ。からの笑顔でした。

に戻り、窓のを見た。直さんがき始めた。証拠を集めているだろう。あ、待つだけだ。

次のの午のことでした。嫁のさやかから話がありました。泉さんが話にました。はる子はナースステーションのを通りかかったを止めた。 「はい、さやか様」 泉さんの声でした。彼女の目がはる子を見た。そして頷いた。はる子は廊の角にち、を済ませた。 「はい、お母様はお元気でいらっしゃいます。お迎えにいらっしゃるのですか? 何に……」 泉さんはしばらく黙っていた。 「10ですね。かしこまりました」 話が切れました。

泉さんは名刺を取りした。直さんの名刺でした。話をかけ始めた。 「もしもし、直警部補でいらっしゃいますか? 私、希望の介護ホームの泉と申します」

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「はい」 「10に、ご族がおばあちゃんを連れてかれるそうです」 しばらくの沈黙。直さんが何かを言っているようでした。 「はい、承いたしました」 話が切れました。泉さんははる子を見た。 「警部補が直接確認されるそうです。ごください」と。 はる子は頷いた。

その夜、はる子は眠れませんでした。のことを考えました。直さんはどうやって見つけすのだろう? 信じるしかありませんでした。はる子は目を閉じ、呼吸をえ、を決めた。が決戦だと。

朝10でした。はる子は準備を終えていました。ナースステーションので泉さんが待っていました。 「おばあちゃん、ご族の方がいらっしゃいましたよ」 はる子は廊た。健とさやかがっていました。2ともきちんとしたなりをしています。緊張した面持ちでした。 「お母さん」 さやかが見え、はる子の腕を取りました。笑ってはいましたが、目はたかった。 「今事な用事を済ませにきますよ」 はる子はぼんやりと尋ねた。さやかは笑った。 「すぐ着くところですよ。配しないでください」

に乗りました。健が運転し、助席にはさやか、部座席にははる子が座りました。発しました。健はバックミラーではる子をちらりと見た。ハンドルを握るが固くこわばっています。

——「今さえ乗り切れば終わりだ」 健さくつぶやいた。

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