"七歳の女の子が握りしめた富士山の木札" 第21話
「わしは50ここの湯に入っとる」
「ってます」
「50通ってる男が言うんだ。けろ」
商のが2、3と集まってきた。話は噂の所のことになった。誰のにどんな男が来たのか。
「うちのの通りに防犯カメラがあるぞ。商でつけたやつだな、何かの」
「あれ、まだ残ってるのか」
魚が帳をして付を並べ始めた。商のの話をまとめていく。同じ男が同じに4軒を回っていることが分かった。商のだけでも、あっというに噂を流した物までたどり着いた。
「3代目、悔しくないのか?」
「悔しいです」
「やっと自分の気持ちをにしたな。さい頃からいつ話すかとっていたぞ」
俺とさ苗さん、は話の展についていけないほど驚いていた。
10の初め、今井さんがい封筒を抱えてやってきた。伝えておきたいことがあるとのことだった。
「旦様はこの10、毎おとおをお嬢様にお送りになっておりました」
「私にですか?」
「はい。毎回封をして専務にお渡しになられていました」
「自分でしていなかったんですか?」
俺は疑問にった。なんて自分でした方が確実だ。
「ええ、専務がお嬢様の所は自分がっていると申しておりましたので……私のところにはいつも来ていません。旦様はさすがに10返事が1度もないことに耐えられなくなられました。
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専務にはらせず、私に探せとお命じになったのです。そして私はお嬢様を見つけました」
そう話すと、今井さんは持ってきた封筒から量の類をしてきた。番台に並べられたのは10分の控えだった。毎途切れずに続いている。宛先の欄はどれも同じだった。しかし、さ苗さんのまいではない。
「この所はどこなんですか?」
「郵便物を預かる私箱でございます。調べたところ、個で借りているものでございました」
「つまり、それって……」
「はい。専務が送っていた所はお嬢様とは全く関係のないところでした」
このことがきっかけで、さ苗さんの父親は専務である叔父に疑を持ったらしい。会社内部もなく調べたそうだ。すると、取引先との透なの流れも緒にてきたらしい。今では専務は次の話かられ、役職も辞任したそうだ。その、敷への買い取りの話もなくなった。
さ苗さんの叔父が直接に来たのは、その話を聞いただ。回転準備ののれんのない入りから入ってきて、唐突にった。
「湯の主がうちの孫を抱え込んだ。目当てだろう」
「違います。で働いて、福利としてにいるだけです」
叔父はで笑った。
「調子のいいことばかり言いやがって……」
そんな父の態度を見て、さ苗さんがにた。
「おじさん、6のことを覚えていますか?」
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「6だと?」
「私のに来られましたね。が1歳のです」
「言ったな。それがどうした?」
「玄関で何と言ったか覚えていますか?」
叔父はし考えて、めんどくさそうに首を振った。
「覚えていない」
さ苗さんの顔から力が抜けた。
「『その子はうちの継ぎだ。おはいらない』。そう言いました」
「そうだったか、そんなこと覚えとらん」
叔父は本当に覚えていないようだった。このが何気なくからしただけの言葉が、6さ苗さんのには残っていたというのに。居所をられることを恐れ、政のも借りずガスの止まった寒い部で過ごすことを選択することになったのは、このが「忘れた」という言のせいだというのに。
「おさえいなければ全てがうまくいったのに……」
叔父はそう言い捨て、舌打ちをして帰っていった。それきりさ苗さんたちの目のに現れることはなかった。
さ苗さんの父親が来たのはその3のことだった。70を過ぎた背のい男だ。のれんをくぐり、番台に座るとさ苗さんを見てをく。
「……さ苗」
「お父さん……」
「すまなかった」
そう言って父親はくをげた。そしていことあげなかった。
「2度と戻るなと言ったのは私だ。あれを取り消したくて10、とを送ってきた。届いていないのにこちらは送ったつもりでいた」
「お父さん、顔をあげてください」
「いや、勝な父親だった。本当にすまない」
父親はしばらくしてをあげると、俺の方へ向き直った。