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"「2度と戻るな」姑と500万円の偽造委任状" 第3話

しかし、その2という約束は、いつのにか永にすり替わっていた。

義母の節子は腰も丈夫で、自分のことは何でもできるだ。

それなのに、私が荷物を運び込んだそのから、事の全てを私に押し付けた。

朝は5に起きて、3分の朝を作る。

息子の弁当のおかずと緒に、義母の昼もきっちり作る。

夜勤のある弘の事は、また別のに温め直してす。

私は文句を言わず、全てをこなした。

自分が井の嫁として認められれば、いつか義母もいてくれるとったからだ。

けれど義母の態度は、を追うごとにたくなっていった。

私が作った煮物をべて、無言で流しに捨てる。

私が畳んだ洗濯物を、わざと目ので広げて畳み直す。

義母はややかな声で、毎私を責めてた。

が濃すぎるのよ。きして欲しくないのかしらね」

「干し方が悪いからシワになってるじゃない」

繰り返される、さな棘のような言葉。

私はその度にエプロンのく握りしめ、ただ黙って耐えていた。

言い返せば弘が困る。

受験を控えた息子に、庭内のピリピリした空気をじさせたくない。

そので、私は自分のを押し殺し続けたのだ。

同居から2が過ぎた

息子が無事にを卒業した夜、私は弘に尋ねた。

「お義母さんもすっかり元気になったし、そろそろ私たちのアパートを探さない?」

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弘はビールをんでいたを止め、テレビから目をさずに曖昧に頷いた。

「もうしだけ待ってくれ。今更母さんを1にできないだろう」

もうしだけ。

その言葉は、弘の魔法の呪文になった。

私が義母の嫌に限界をじて訴えるたびに、弘はその呪文を唱えて逃げたのだ。

弘は困ったような顔をして、いつも私をなだめた。

「気にするな。母さんもだから悪気はないんだよ。俺から言っておくから」

弘は決して、義母のって私を庇うことはなかった。

母親と揉めるのが面倒で、波てたくないだけ。

私がすればが丸く収まるから、私に泣き寝入りをしているだけなのだ。

私が完全にを閉ざしたのは、6のことだ。

私の実の父が、闘病の末にくなった。

葬儀の配から、親戚への連絡。

残された母のケアまで、私は寝るも惜しんで駆け回った。

葬儀が終わり、遺骨を抱えた母を実に残して、のように疲れた体で井へ帰った夜のことだ。

玄関をけた私に向かって、義母は番に言い放った。

「いつまでお父さんのことで泣いてるの?井の嫁が、のこともほったらかしにして」

私はを疑った。

自分の父親がんで、まだ3しか経っていないのだ。

しむことすら許されないのか。

私はすがるようないで、隣にいた弘を見た。

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弘は気まずそうに目をそらし、さな声で言った。

「母さん、飯がまだなんだ。何か作ってくれないか?」

その瞬、私ので何かが音をてて崩れ落ちた。

このたちは、私のなどどうでもいいのだ。

自分たちの世話をしてくれる都の良い元にいれば、それでいいのだ。

それからの私は、ただ黙って耐えるだけのい女ではなかった。

息子が学へ学し、県ったも、私は井に留まった。

ただ、静かに準備を始めたのだ。

自分の与が振り込まれる通帳を分け、1円単位で計を管理するようになった。

弘が渡してくる活費だけではりないも、自分の貯からは絶対に補填しなかった。

には、スマートフォンの産アプリで、1暮らしの物件をいくつも見ていた。

いつか必ずこのる。

誰かに頼るのではなく、自分ので自分のを歩きす。

その覚悟があったからこそ、昨の夕方、玄関の積みにされた荷物を見ても取り乱さなかったのだ。

むしろ義母が自らその背を押してくれたことに、たい謝すら覚えていた。

私は話の向こうの弘に、静かに問いかけた。

「どこに帰るの?」

弘は無邪気な声で、すぐに答えた。

に決まってるだろう」

弘の答えはあまりにも空っぽだった。

私は窓ガラスにをつき、たい触を確かめながら言った。

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