"「2度と戻るな」姑と500万円の偽造委任状" 第7話
母さんもし言い過ぎたって反省してる』
私は画面を見つめたまま、未読にすらならなかった。
弘の言葉は相変わらず表面なものばかりだ。
『俺からもガツンと言っておいたから。だからもうらないでくれ。の夜、俺が母さんを連れてそっちへく。3でちゃんと話しおう』
私は静かにため息をついた。
弘はまだ何も気づいていない。
昼に私が代の領収の所を教えたことで、義母のさな嘘には気づいたはずだ。
それでも弘は、母親の根底にある真っ黒な欲望から目を背けようとしている。
自分の母親が、息子の定期預を勝に奪おうとしたことなどにもっていないのだろう。
ただの嫁姑のちょっとしたき違いとして、全てを丸く納めようとしているのだ。
私は返信を入力しかけて、指を止めた。
今ここでの話を弘にしても、無駄だとったからだ。
弘はきっと、母さんがそんなことをするはずがないと否定するだろう。
あるいは、何かの違いじゃないかと、また現実から逃げようとするはずだ。
決定な証拠がなければ、弘の目は覚めない。
私はスマートフォンの画面を伏せた。
沈黙の夜が、静かに更けていく。
翌。
私は昼休みに、再び緑のさんへ話をかけた。
私は元のメモを見ながら尋ねた。
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「昨の委任状ですが、コピーを郵送していただくことは能でしょうか?」
窓での続きに使われた類は、に保管されている。
名義である弘の妻として事を説し、類の示をお願いした。
さんはし戸惑いながらも、座の正利用を防ぐための環として、特別に対応をしてくれると約束してくれた。
数には、その委任状のコピーが私の元に届くはずだ。
義母の跡でかれた偽造の委任状。
これ以ない、言い逃れのできない証拠だ。
私は静かに、反撃の準備をえていた。
鳴る必はない。
泣き叫んで自分の幸を訴える必もない。
ただ事実と証拠だけを揃えて、弘のに置く。
それだけで分なのだ。
しかしこのの私は、まだ弘の逃げ癖がどれほど根いものか、完全には理解していなかった。
私は弘に、自分ので考え、決断して欲しかったのだ。
私を選ぶのか。
それとも母親を選ぶのか。
その覚悟を決めてもらうために、私はをたのだから。
夜の静寂の、私はベッドに横たわった。
窓のからは、くをるの音が微かに聞こえてくる。
の夜、弘は義母を連れてこの実へやってくると言った。
私は逃げずに2を迎え撃つつもりだ。
この8の決着をつけるために。
ところが翌朝、事態は私の予とは全く違う方向へき始めた。
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午63分。
いつも弘が夜勤を終えて帰宅するに、私のスマートフォンが鳴った。
画面には弘の名がっている。
私はし迷いながらも、通話ボタンを押した。
「もしもし」
しかし話の向こうから聞こえてきた弘の言葉は、私のを再びくえぐることになるのだ。
弘の声はひどく焦っていた。
「弓、お願いだ。やっぱり今すぐに帰ってきてくれないか」
弘は息を切らしながら言葉を継いだ。
「母さんが倒れたんだ」
そのい言が、私の静かな決をきく揺さぶることになるとは。
このはまだる由もなかった。
話の向こうから聞こえてきた弘の声は、ひどく焦っていた。
午63分。
私が実の窓から、み始めた空を見つめていたのことだ。
倒れたという言葉を聞いて、私はとっさに医療従事者としての考を働かせた。
脳梗塞か、筋梗塞か。
しかし弘の次の言葉が、私の緊張をしだけ解いた。
弘はパニック気に説した。
「朝帰ってきたら廊に座り込んでて、腰が抜けたみたいで起きがれないんだよ」
私が静に尋ねた。
「救急は呼んだの?」
弘は苛ったように息を吐いた。
「呼んでない。母さんがげさにするなって言うから」
弘は勝な理由を並べてた。
「でも俺はこれからし寝て、夕方からまたにかなきゃならない。
1にはしておけないだろう。お願いだから今すぐ帰ってきて、母さんの面倒を見てやってくれ」