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"「2度と戻るな」姑と500万円の偽造委任状" 第12話

髭も剃り残しがあり、いつもはパリッとしているシャツもシワだらけだった。

義母が退院してからの数、慣れない事と病。

そして夜勤に追われ、ともに限界を迎えているのが目でわかった。

弘はかすれた声で言った。

「来てくれたんだな」

弘のその声には、以のようなな響きはなかった。

ただ、すがるような疲れ切った響きだけが残っていた。

私は無言のまま靴を脱ぎ、リビングへと向かった。

リビングのソファには、義母が分い毛布に包まって座っていた。

テレビはついておらず、部はどんよりとい空気に包まれている。

私が入っていくと、義母はわざとらしくううっとさな呻き声をあげ、腰をさすった。

病院で見た、パンをべながら声で笑っていた姿とは違いだ。

弘が私を促した。

「弓、座ってくれ」

私はソファには座らなかった。

ダイニングテーブルの子を引き、そこへ真っ直ぐに背筋を伸ばして座った。

私と弘、そして義母。

奇妙な角形の配置で、苦しい沈黙が数秒続いた。

最初にいたのは弘だった。

弘は私を見つめて言った。

「母さんもし反省してる。言いすぎたって。だから弓もに流して、またこのに戻ってきてくれないか」

その言葉の裏にある弘の本音は、痛いほど透けて見えた。

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もう事も病も限界だ。くおが戻ってきて俺をこの獄から解放してくれ。

弘の目はそう訴えていた。

私は表を変えず、元にあった青いファイルをテーブルの央に置いた。

私は静かな声で切りした。

「話しいを始めるに、1つ確認させてください」

私の声に、義母の肩がピクリといた。

私は義母を見据えた。

「お義母さんは弘さんに、私が活費をごまかし、代を未払いにしていると言いましたね」

義母は目を泳がせ、弘の方をちらりと見た。

弘は気まずそうに俯き、言った。

「いや、その件はもういいんだ。俺がファイルを見たから」

弘はを挟もうとした。

しかし私は、弘の言葉をたく遮った。

「よくありません。私は8、この計を1円の狂いもなく守ってきました。自分が使ったおの責任を嫁になすりつけるような嘘は、絶対に許せません」

私はファイルをき、きっちりとファイリングされた数分の領収を義母のに突きつけた。

私ははっきりと言い放った。

「あなたがテーブルにしたハガキは、私が既に支払い入したの、単なる使用料のおらせです。私が計のおを使い込んだ証拠があるなら、今ここでしてください」

義母はをパクパクとさせ、毛布を握るに力を込めた。

義母は慌てて言い訳をした。

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「そ、それは私が勘違いしていただけ。最腰が痛くてもぼんやりしているから」

が悪くなるとすぐに体調のせいにして逃げる。

それが義母の常套段だった。

私はたい線で、義母を見ろした。

「そうですか。がぼんやりしているのですね」

そして、私は言を噛み締めるように言った。

「では、病院のベッドので、あんなにハキハキと妹さんとお話しされていたのは、体誰だったのでしょうか?」

その言葉がた瞬、義母の顔からさっと血の気が引いた。

弘が驚いたように顔をげた。

「妹の子叔母さんと話したって、どういうことだ?」

私はバッグからスマートフォンを取りした。

パスコードを解除し、保してある音声ファイルをく。

画面の央にある再ボタン。

私は躊躇することなく、そのボタンを押した。

『ええ、そうよ。ちょっと腰が抜けたふりをしたらかずひろの奴、すっかり青ざめちゃってね』

静まり返ったリビングに、義母の弾んだ声が響き渡った。

弘が息を呑む音が聞こえた。

『あの嫁が実に帰ったままだから、私がショックで倒れたってことにしておいたのよ。これで弘もあの子を無理やり連れ戻すでしょうね』

音声は驚くほどクリアに録音されていた。

弘の顔が、みるみるうちに蒼になっていく。

義母は「止めて」と叫ぼうとしたようだが、声がないのかをパクパクさせるだけだった。

『倒れたにおのことなんて問い詰められないもの。

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