"「2度と戻るな」姑と500万円の偽造委任状" 第13話
あの子が戻ってきたら、今度こそ通帳と印鑑の所を吐かせてやるわ』
そこで私は音声を止した。
リビングには、計の秒針の音だけが気なほどきく響いていた。
私はスマートフォンをテーブルに置き、弘の顔を見つめた。
弘は震えるで自分の額を抑えていた。
彼がこの数、どれほど眠を削り、をにして母親の病をしてきたか。
仕事で疲れた体に鞭を打ち、着替えを運び、事の世話をしてきたか。
それが全て、自分をコントロールするための悪質な嘘だったとったのだ。
弘はゆっくりと顔をげ、ソファに座る母親を見た。
その目は信じてきた親を見る目ではなかった。
見らぬ恐ろしい化け物を見るような、い絶望と軽蔑の目だった。
弘の声はひどく掠れていた。
「母さん、これどういうことだ?」
義母は毛布をく握りしめ、パニックになったように首を振った。
義母は必に弁解した。
「ち、違うのよ弘。これはただの冗談よ。そう、あの子が私をいじめるから、妹に愚痴を聞いてもらっていただけで」
弘の鳴り声が、リビングに轟いた。
「冗談で俺をあんなに振り回したのか!」
決して声を荒げたことのなかった弘が、初めて爆発した瞬だった。
義母はビクッと肩を震わせ、ソファーの背もたれにを縮めた。
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弘は鋭い線を私に向け、再び母親を睨みつけた。
「それにおのことって何だ?通帳と印鑑の所を吐かせるって、母さんは何を言っているんだ?」
私は静かにファイルの1番ろのページをいた。
そこにあるのは、弁護士の事務所でも見せたあの類だ。
私がこのをた翌、義母がの窓に持ち込んだ偽造された委任状のコピー。
私はその用を、震える弘の目のに差しした。
「お義母さんは、あなたの定期預500万円を勝に解約しようとしました」
弘は、そのにかれた自分の名と自然な跡を見つめた。
そして義母が隠しにしてきた本当の目が、ついに弘の目ので暴かれようとしていた。
しかし追い詰められた義母のからびしたのは、謝罪の言葉ではなかった。
それはあまりにも醜く勝な本音だったのだ。
義母はソファから勢いよくちがり、弘を睨みつけた。
「何を!私がそのおをもらって、何が悪いっていうの?」
き直った義母の切り声が、リビングに響き渡った。
先ほどまで腰が抜けてけないと毛布に包まっていた姿は、どこにもない。
義母は狂乱したように叫んだ。
「おを学までしてやったのは誰だとっているの?500万円くらい、育ててやった親への恩返しとして当然でしょう!」
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その理尽な叫びに、弘は呆然とち尽くしていた。
自分が8妻にをいてまで守ってきた母親。
その母親にとって自分は、ただのおを引きす具に過ぎなかったのだ。
弘は震えるで、テーブルのの委任状のコピーを指差した。
弘は痛な声で言った。
「恩返しって、あのは弓が毎切り詰めて貯めただぞ。俺たちの老のために、8かけてしずつ残してきたおじゃないか」
弘は言葉を絞りした。
「それを勝に奪おうとするなんて犯罪だぞ」
しかし義母はで笑った。
「犯罪?親子のでそんなことあるわけないじゃない」
そして憎悪に満ちた鋭い線を私に向けた。
義母は私を指差して喚いた。
「全部この嫁が悪いんじゃない!この女が事もろくにしないで実に帰るから、私がリフォームの準備をしなきゃならなくなったのよ!」
義母のからついに、リフォームという言葉がた。
私は黙ったまま、義母の顔を静かに見つめた。
私は静に問いかけた。
「お義母さん。妹さんと緒にむためのリフォーム代を、夫の貯からそうとしたのですね」
私がそう問いかけると、義母の顔が瞬だけ引きつった。
どうして妹のをっているのか議だったのだろう。
しかし義母はすぐに顎をげ、勝ち誇ったように言った。
「そうよ。妹を呼んで、このをバリアフリーにするの。あんたみたいなたい嫁に老の世話を頼むより、妹と暮らす方がよっぽどマシだわ」