みかん小説
本棚

"「妹は足かせ」の婚約者と父の数千万円特許" 第5話

「藤川君、これは結婚に確認しておきたい事項をまとめたものだ」

その類を見て、俺は驚愕した。

そこには、結婚活に関する細かな取り決めがびっしりとかれていた。

居の指定、活費の負担割、将来の子供の教育方針まで。

さらに驚いたのは、俺の収入ではりない部分を相澤が援助するという内容だった。

その代わりに、俺は相澤向に絶対に従うことが条件とされていた。

健造は酷な目で俺を見ろした。

「君の収入では、み咲にふさわしい活をさせられないだろう。これは現実な提案だ」

屈辱な内容だった。

まるで俺を相澤の使用にするような、奴隷の契約だ。

が、俺のスーツの袖をく掴んだ。

俺は隣のみ咲を見た。

み咲は何も言わず、ただ黙って俯いていた。

彼女も、この契約の内容を事っていたのだろうか。

沈黙を破って、母親がいた。

今度は、理についての信じられない話だった。

母親は理を見据えて、たく言い放った。

「妹さんもいずれは独されるでしょうし、それまでは別居していただく方がよろしいかと」

との同居を、切認めないということだ。

俺の族を引きそうとする提案に、俺のりはついに頂点に達した。

俺はテーブルの類をく押し返した。

広告

「理は俺の切な族です。その条件は絶対に受け入れられません」

俺の言葉に、健造の顔が嫌そうに歪んだ。

み咲は青ざめた顔で、俺と両親の顔を交互に見比べていた。

母親はで笑い、軽蔑の差しを向けた。

族?まだ若い妹さんでしょう。あなたのかせになりますよ」

かせという言葉に、理の体がビクッと震えた。

俺は妹を守るように、彼女のに体を乗りした。

その、み咲が初めて両親に向かって反論した。

しかし、その内容は俺たちを擁護するものではなかった。

み咲は焦ったように両親を見た。

「パパ、そんな言い方はやめて。をかければ分かってもらえるから」

つまり、最終には俺を両親の向に従わせるということだ。

み咲の本性が、しずつ俺の目にも見えてきた。

健造はさらに追い打ちをかけるように、い声で言った。

「藤川君は悪いではないとう。だが、とは釣りわない。もし本当にみ咲をしているなら、を引くべきだ」

まるで、俺のみ咲への気持ちまでから否定するような言葉だった。

隣で理が、悔しそうにさく息をむのが聞こえた。

応接の雰囲気は最悪だった。

それでも、み咲は必に取り繕おうとしていた。

その努力も、完全に空回りしているように見えた。

母親が、とどめを刺すような言を放った。

広告

「そもそも、ご両親をくされているというのも……柄というものは切ですから」

両親のまで、俺たちの決定な欠点として扱われた。

俺が横を見ると、理の目に涙が浮かんでいるのが見えた。

もう限界だった。

俺は勢いよくがり、理く取った。

「今はこれで失礼します」

み咲が慌てて追いかけてきたが、俺は振り返らなかった。

も黙って、俺の背についてきた。

玄関で靴を履いていると、背から健造の声が聞こえてきた。

健造は腕を組み、笑を浮かべていた。

「考え直すならい方がいい。み咲にはにもふさわしい相がいるからね」

脅しとも取れる言葉に、俺の決はさらに固まった。

こんな族と親戚になることは、俺にも理にも、そしてみ咲自にとっても幸なことだ。

に乗り込むと、ずっと黙っていた理が、ハンドルを握る俺のを包み込んだ。

そのはまだ、たく震えていた。

は涙声で呟いた。

「お兄ちゃん、私のせいでごめん……」

の言葉に、俺はく首を横に振った。

「悪いのは俺でも理でもない。相澤の歪んだ価値観と、それに染まってしまったみ咲だ」

帰りの運転、俺はみ咲との関係を完全に見直す必があるとじていた。

しかし、この来事が、その決断をさらに確実なものにすることになる。

へ帰ってからも、理く沈んだ表をしていた。

俺は妹を励ましながら、同に自分自にも言い聞かせていた。

広告

おすすめ作品

リンクを共有

以下のリンクをコピーして友達と共有してください: