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頬を打たれた契約社員の正体

頬を打たれた契約社員の正体

如月 恭平 完結 1032

オフィスに乾いたビンタの音が響き渡った。エリート女部長のキラ(32)は、些細なミスを理由に72歳の新入り契約社員・大石の頬を平手打ちし、「粗大ごみ」と罵倒する。 だが、屈辱に耐え黙って頭を下げる煤けた作業着の老人は、かつて一代でこの大企業を築き上げた創業者・名誉会長その人だった。会社を蝕む不正と若手の悲鳴を確かめるべく身分を偽っていた大石は、翌朝、役員フロアへ乗り込む。 机の上に置かれた「数億円の不正取引データ」と、胸に光る古い社員証。青ざめ震える女部長に、大石が静かに告げた言葉とは――。

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